【11年連続ナンバー1】近畿大学の広報戦略「面白い」「活気がある」独自の土俵で勝負【数字博物誌】

受験シーズン真っ只中、近畿大学が注目を集めています。今年創立100周年を迎えるこの大学は、11年連続で私立大学志願者数日本一を達成しました。その人気の背景には、2007年から強化された独自の広報戦略があります。

例えば、「あんたも知らん間に、近大を食べてんねんで」など、インパクトのあるキャッチコピーや広告で注目を集めています。また、「上品な大学、ランク外。」という新聞広告は、多くの賞を受賞し話題になりました。

さらに、近畿大学の広報チームは他大学とは異なるアプローチをとっています。広報はオープンキャンパスや大学案内の作成なども担い、学生生活を想像しやすい内容を提供しています。この体制により、学生に「明るく楽しい」大学というイメージを浸透させています。

特に、世界初の完全養殖クロマグロ「近大マグロ」を活用したプロモーション。大阪・関西万博では養殖魚専門の店舗を出店し、近大マグロを軸にした発信を行います。養殖技術の全工程を動画でわかりやすく伝えることで、技術の魅力を世界に届ける狙いです。

また、ド派手な入学式も広報戦略の一つです。他大学との差別化を図り、「元気で活気ある大学」というブランドイメージを強化しています。この戦略は、従来の「賢い」「おしゃれ」という大学評価の軸ではなく、「面白い」「活気がある」という独自の土俵で勝負し成功を収めています。

大学運営における新たな道を示す、近大広報。注目はまだまだ続きそうです。
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