読売テレビニュース
以下、「山上徹也被告が遺族に初めて謝罪「弁解の余地はない。非常に申し訳ない」 安倍昭恵さんは3日に出廷 」の概要欄より
安倍晋三元首相が銃撃され殺害された事件の裁判員裁判で、山上徹也被告は4日、「弁解の余地はない」「非常に申し訳ない」と、遺族に対して初めて謝罪の言葉を述べました。奈良地裁から中継です。
(取材・報告=黒木千晶キャスター)
山上被告への被告人質問は4日が最後の予定で、弁護士から「安倍元首相の妻・昭恵さんなどに言葉はありますか」と問われた被告は、「昭恵さんをはじめとして、家族には何の恨みもありません」と話し始めました。
そのうえで、「非常に3年半つらい思いをされたことは間違いないと思います。(肉親が)亡くなるのは経験していましたので、弁解の余地はない。非常に申し訳ない」と述べました。
遺族へ謝罪する一方で、引き金を引いた時の心境について「命中しても命を落とすかは分からない」と答え、弁護士から「その先は神のみぞ知るということですか」と問われると山上被告は「はい」と返事をしました。
この日の裁判では、山上被告に対し20回以上の面接を行うなどし、精神鑑定を行った医師への証人尋問も行われ、「なんの精神障害も認められなかった」と見解を述べました。
裁判を通じて初めて遺族に対して謝罪の言葉を口にした山上被告。一言一言ゆっくりと話す様子が印象的でした。裁判は今月18日に結審し、来年1月に判決が言い渡される予定です。
◇◇◇◇◇
(中谷しのぶキャスター)
きのう、安倍元首相の妻・昭恵さんが出席されて、裁判官から「遺族に謝罪する考えがあるのか」と訪ねられて、「あす話すつもりでいた」と述べていたので、きょう(4日)どのような謝罪があるのか、注目されていました。
山上被告はきょう、謝罪として「昭恵さんをはじめ家族には、何の恨みもありませんので、殺害をしたことで、非常に3年半つらい思いをされたことは間違いないと思います」
「(肉親が)亡くなるのは経験していましたので、弁解の余地はない。非常に申し訳ない」という謝罪の言葉がありました。
その動機の部分ですが、これまで安倍元首相を狙った理由について、このように話をしていました。
きのう(3日)は「旧統一教会に一矢報いるのが、自分の人生の意味だと思った」
おととい(2日)には「他の政治家では意味が弱いと思った」
こちらも、きのう(3日)ですが「安倍元首相は常に頭の片隅にはあった。7月に旧統一教会の標的が来ないのなら誰にするかと考え、安倍元首相を襲撃することに決めた」
そして、きょうも弁護側から、安倍元首相の優先順位について「相当高いのか」と問われ、「はい。統一教会への力・影響力はかなりあったと思う」
「影響力で判断したのか」という問いに対しては、「はい」と答えているんです。
安倍元首相を狙ったところについては、「本筋ではない」という言葉も、きのう(3日)出ていました。あくまでも襲撃は統一教会が対象なんだということなんですよね。
犯行後の社会の変化についても、きょう言葉が出ました。
「解散命令を反抗時に予測できたのか」という質問に対して、「予測はできないが世の中の動きがどうなるかは、どうこうできない。私としてはありがたい」という言葉。
そして、「今の宗教2世 救済の動きについては」と聞かれて、「世の中にとってもあるべき姿」だと。
今後は、量刑というのが焦点になってくると思いますけれども。
(指宿文 解説委員)
今回、検察側も弁護側も、弁護側はやっぱり情状酌量であったり、どれだけ生い立ちの部分で、山上被告がなかなか厳しい家庭環境にいたのか、どうしてそこまで追い込まれたのか、というようなことについて質問を繰り返す一方で、検察側は、例えば手製の銃に関する性能であったり、どういうふうに作っていったのかと話をする中で、やはり量刑というものが、そこから裁判員の方が導き出されると思うんですけど、裁判員の方からの質問も、やはりなぜ旧統一教会に対する恨みが、安倍元首相に向かっていったのかという部分は聞かれていたんですけども、そこに関しては一度、答えられないタイミングもあったんですね。裁判員の方も、そこをすごく気にしている。この辺りが今後の量刑、18日の論告求刑の中でどういう求刑に結びついていくのか、最終的に判決としてどうなっていくのか、そういうところがポイントになってくるかと思います。
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