ジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズ 加盟大会の「福岡国際マラソン2024」が12月1日、福岡市の平和台陸上競技場を発着点とする福岡国際マラソンコースで行われる。
今大会はJMCシリーズⅣ(23年4月~25年3月)期間内の第4期(24年3月31日~25年3月)「グレード1(G1)」に指定されており、東京2025世界陸上マラソン日本代表の選考レースとなっている。
東京2025世界陸上(25年9月開催)マラソン日本代表における選考条件の一つは、JMCシリーズⅣのチャンピオン(第108回日本選手権者)が対象となっていることもあり、今大会も多くの有力選手がエントリーしている。
なお、代表の内定条件はJMCシリーズⅣチャンピオンかつ参加標準記録(男子は2時間6分30秒)突破者または基準ワールドランキングで資格を得た競技者と定められている。
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◆東京2025世界陸上の参加標準記録
2時間6分30秒がターゲットに
福岡の冬の風物詩として1947年から親しまれてきた「福岡国際マラソン選手権大会」では、過去に世界記録が2度、日本記録が8度誕生している。
22年には「福岡国際マラソン」として再出発して、前回大会は地元・福岡第一高出身のマイケル・ギザエ(スズキ)が2時間7分8秒で優勝した。
今大会は連覇を狙うギザエのほか、22年オレゴン世界選手権代表の西山雄介(トヨタ自動車)や23年ブダペスト世界選手権代表の其田健也(JR東日本)、同代表の西山和弥(トヨタ自動車)、20年福岡国際優勝者の吉田祐也(GMOインターネットグループ)ら、自己記録2時間6分台以内の日本人選手が招待選手としてエントリーした。
東京2025世界陸上の参加標準記録は、昨今のマラソン高速化を踏まえて一気に上昇し、男子は2時間6分30秒となった。有効期間内(23年11月5日~25年5月4日)で参加標準記録を突破している男子選手は、今年9月のベルリンマラソンで日本歴代2位の2時間5分12秒をマークした池田耀平(Kao)と、今年2月の大阪マラソンで初マラソンながら日本歴代8位となる2時間6分18秒をマークした平林清澄(國學院大)の2人となっている。
今大会はこの参加標準記録の突破、すなわち日本歴代10傑に入るような高速レースになる可能性が高い。
日本人招待選手のなかで、もっとも速い自己記録を持つのが23年ブダペスト世界選手権代表の其田だ。昨年の東京マラソンで日本歴代5位となる2時間5分59秒をマーク。今年の東京マラソンも2時間6分台で走っており、福岡では2時間6分30秒という参加標準記録の突破を狙ってくるだろう。
またシリーズⅣにおいても、すでに2572ポイントを保有しており、今大会は完走すれば現在ランキングトップの足羽純実(Honda)を上回ることができる。仮に参加標準記録の2時間6分30秒を突破して優勝すれば、さらに高ポイントを獲得できるため、JMCシリーズⅣ制覇という点からも記録と上位を狙いたい。ちなみに其田は、JMCシリーズⅡチャンピオンとなり、その結果からブダペスト世界選手権日本代表に内定している。
続いて2時間6分台の自己記録を持つ一人が、22年オレゴン世界選手権代表の西山(雄)だ。今年3月の東京マラソンは、大幅な自己記録更新となる2時間6分31秒(日本歴代10位)で優勝したが、パリオリンピック日本代表の最後の1枠をつかむことができず、涙のレースとなった。
今大会は参加標準記録の突破とともに、JMCシリーズⅣチャンピオンを懸けた重要なレース。西山は現在2599ポイントを保有しており、完走するだけでもトップに立つ可能性はあるが、来年3月までのシリーズⅣチャンピオンを狙うという視点では、東京マラソンで獲得した1429ポイントに迫るような高ポイントを獲得しておきたい。
同じくパリオリンピック日本代表の残る1枠を懸けて出場した今年2月の大阪マラソンで、自己記録の2時間6分37秒をマークした吉田も、JMCシリーズⅣチャンピオンを狙う。すでに2522ポイントを保有しており、今大会は完走すればトップに立つ可能性はあるが、其田や西山と同じくシリーズⅣチャンピオンを狙うのであれば、大阪マラソンで獲得した1352ポイントに迫る高ポイントを獲得しておきたい。
JMCシリーズⅣランキングについては、同日開催される「第55回防府読売マラソン大会」に出走する川内優輝(あいおいニッセイ同和損害保険)が、同大会で完走すれば2607ポイントが有効となるため、シリーズⅣチャンピオンを狙う選手たちは、川内の2607ポイントを上回ることも視野に入れたい。
JMCシリーズⅣチャンピオンを狙う自己記録2時間6分台の招待選手招待選手のなかで2時間6分台の自己記録を持つ選手は、ほかにもいる。
ブダペスト世界選手権代表の西山(和)は昨年の大阪マラソンで2時間6分45秒をマーク。この記録は当時の初マラソン日本最高記録となった。(今年の大阪マラソンで平林が更新)
ブダペスト世界選手権の後は故障で走れない時期もあったというが、今年3月の東京マラソンを2時間10分29秒で走り切った。JMCシリーズⅣ期間内でもすでに2392ポイントを保有しており、ランキング上位に入る可能性がある。
20年東京マラソンで自己記録の2時間6分45秒をマークしている髙久龍(ヤクルト)も招待選手としてエントリーした。10月の東京レガシーハーフマラソンは1時間2分49秒で走っており、11月3日の東日本実業団駅伝でも5区区間4位と復調した姿を見せている。JMCシリーズⅣではすでに2316ポイントを保有しており、今大会は完走すれば上位ランクインの可能性もある。
今年の大阪マラソンで自己記録の2時間6分54秒をマークした土井大輔(黒崎播磨)も招待選手としてエントリー。日本代表として出場した昨年11月のアジアハーフマラソンでは1時間3分43秒で優勝した。JMCシリーズⅣにおいてもすでに2547ポイントを保有しており、今大会は完走すれば上位にランクイン。記録と順位次第ではシリーズチャンピオンも射程圏内となるだろう。
男子は来年3月2日の「東京マラソン2025」が最終レースとなるJMCシリーズⅣは、同日開催の「第55回防府読売マラソン大会」と「福岡国際マラソン2024」が第4期(24年3月31日~25年3月)期間内最初のG1レースとなる。今大会の結果によりシリーズランキングが大幅に入れ替わることが予想され、東京2025世界陸上の代表選考という視点からも注目度の高い大会だ。
東京2025世界陸上の新たな参加標準記録突破者は現れるのか。「福岡国際マラソン2024」は12月1日12時10分、福岡市の平和台陸上競技場で号砲が鳴る。
【大会概要】
大 会 名 :福岡国際マラソン2024
開催日程:2024年12月1日(日)12時10分スタート
コ ー ス :福岡国際マラソンコース
(平和台陸上競技場・大濠公園~福岡市西南部周回~香椎折り返し)
ハッシュタグ:#福岡国際マラソン #JMCシリーズ #東京2025世界陸上への挑戦
■公式HP
https://www.fukuoka-international-marathon.jp/
■大会要項
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1895-1.pdf
■エントリーリスト
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1895-4.pdf
【JMC応援キャンペーン】
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◆シリーズⅣ 最新ランキング:シリーズチャンピオンの行方に注目!
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◆JMCシリーズとは:ランキングの仕組みを解説!
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