株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:廣田 敦、以下「ブレインスリープ」)と株式会社長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役社長:池上 一夫、以下「長谷工」)は、NTT東日本グループと共同で行っている「快眠のための家」での睡眠の質向上にむけた取り組みについて、今般、「睡眠環境の違いが睡眠に与える影響の検証」(以下、「本検証」)が終了し、「快眠のための家」において睡眠の質向上を確認しました。
■快眠のための家とは
長谷工が保有・運営する賃貸マンション「サステナブランシェ本行徳」に設置された居住型実験住戸です。この居住型実験住戸はブレインスリープが監修し、睡眠に最適な4つのポイントを取り入れました。
①スリープテック※1を活用したサーカディアンリズムの最適化:ブレインスリープ コインから計測される睡眠時の生体データと連携した睡眠環境の実現
②快適な温度、湿度、空気環境の構築:建物の構造、断熱材などの内装による温度・湿度調整と、全館空調システムによる空調管理
③色や音によるリラックス効果:快眠を導く壁面色の採用、40dB以下を実現する防音ドアの設置
➃木質によるリラックス効果:木質クロスに触れる、木の香りを感じることによるリラックス効果
※1:IoT機器技術やAI技術などを活用して、睡眠状態をモニタリング・分析し、科学的に睡眠の質を改善または向上させる機器、システム、サービス
■検証概要
本検証では、「快眠のための家」が睡眠に与える影響の検証を以下の方法にて実施しました。
検証期間:2024年1~3月
対象者:長谷工従業員など20~40代の男性8名(うち睡眠への課題感を感じている被験者6名※2)
測定項目:客観指標として脳波計、活動量計、心電計による測定
主観指標としてOSA睡眠調査票(MA版)※3を用いたアンケート評価
検証方法:「快眠のための家(以下「快眠住戸」)」と「睡眠の監修を行っていない一般的な家(以下「一般住戸」)」にそれぞれ1週間生活してもらい、平日の睡眠を比較するクロスオーバー試験
※2:事前に実施したアンケートにおいて、普段の睡眠への課題感を10点満点中8点未満と回答した者
※3:その日の睡眠感を統計的に尺度化した睡眠評価方法
■検証結果
睡眠への課題感を感じている被験者において、最高の睡眠環境を構築した「快眠のための家」の方が一晩の睡眠の中で最も重要な入眠直後に約90分持続するノンレム睡眠、すなわち「黄金の90分の睡眠」が深くなり睡眠の質が向上する傾向が示唆されました。
①睡眠の第一周期(黄金の90分)におけるノンレム睡眠ステージ3(S3)の割合が高い※4
②睡眠の第一周期(黄金の90分)における1分あたりのデルタパワー値が高い※5
※4:深い睡眠ステージであり、なかでも一晩のうち最も深く眠っているのが睡眠の第一周期におけるS3である
※5:深い睡眠時に出現する特徴を持つ脳波であり、「熟睡度」に関連している
本検証では、客観的な指標を用いて、最高の睡眠環境を構築した「快眠のための家」の方が睡眠の質が高かった傾向がみられました。「快眠のための家」に採用した睡眠に最適な4つのポイントが良い効果を与えたと考えられます。居住者の睡眠の質向上の観点から、本検証の結果は様々な活用の可能性が考えられます。
■ブレインスリープ最高研究顧問 西野精治コメント
快眠は、健康増進、生産性向上等において欠かすことのできない最も重要な生理現象です。睡眠は室温、照明、騒音などの外部の環境要因、不安や緊張など個人の内面的な要因や、痛みなど身体的な要因が影響を与えることが知られています。換言すれば、ほとんどすべての要因が睡眠に影響を与えるので、多くの人が睡眠に悩みかかえ、その症状も千差万別です。快眠の為に最適な住宅を提供することは、建設に携わる事業者の重要な使命ですが、そのアプローチに関しては暗中模索の状態でした。今回、睡眠の専門的な知見と建設事業者が、コラボを行い、快眠の為に最適な住居環境に関して、それぞれの立場から意見を出し合い、居住型実験住戸で客観的な実験検証を行い、睡眠の中でも、最も重要な変数に好影響を与えたことを確認できたことは画期的なことだと思われます。今後、さらに詳細な解析により、住居環境のどのような要素がどういった機序で睡眠に好影響を与えたかを調べることにより、広く一般居住者が「最高の睡眠」をもたらす住居を享受できるのではと期待します。
西野 精治(にしの せいじ)
スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長
株式会社ブレインスリープ 創業者 兼 最高研究顧問
医師、医学博士
認定資格 精神保健指定医、日本睡眠学会専門医、産業医
■サステナブランシェ本行徳
既存マンションの価値向上と、新たな住まい価値創造に向けた研究・技術開発の更なる推進を目的として、国内初※6の既存企業社宅を全面改修し建物運用時のCO2排出量実質ゼロを実現する賃貸マンションプロジェクトです。
HP:https://www.haseko.co.jp/sustainabranche/
※6 2022年6月13日時点 ㈱ESP総研調べ(調査期間:2022年5月23日~6 月6日、調査方法:「集合住宅またはマンション」「再生可能エネルギー」「リノベーションまたは改修」のキーワードによる公開情報検索および多面的な市場調査による)
■共同検証パートナー
株式会社長谷工コーポレーション
「都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する。」を企業理念に、分譲マンションを主軸とした総合建設会社として、用地情報の収集や企画立案、近隣折衝・許認可取得から設計・施工までトータルプロデュースしています。
また、マンションにお住まいの方の多様なニーズにお応えし、
安全・安心で快適な住まいと都市環境を提供しています。
オフィシャルサイト:https://www.haseko.co.jp/hc/
東日本電信電話株式会社
株式会社NTT DXパートナー
(スリープテック事業概要)
企業活動や人々の健康増進に対して睡眠データの収集・検証、プロダクト開発における利活用、さらには睡眠の質診断・改善などを提供する「睡眠」を切り口としたビジネス支援事業を企業・自治体向けに展開しています。
スリープテック事業:https://business.ntt-east.co.jp/content/sleeptech/
会社概要
企業名:株式会社ブレインスリープ
設立: 2019年5月
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F
代表取締役:廣田 敦
ブランドサイト:https://brain-sleep.com/
事業概要:ブレインスリープは、睡眠医学に基づいた確かな知見と先進のテクノロジーを掛け合わせ、脳と睡眠を科学するソリューションカンパニーです。 専門家と連携した睡眠研究、オリジナルプロダクト開発、企業やクリニックへのコンサルティングなど、睡眠に特化したあらゆるソリューションで人や社会の可能性を目覚めさせることを目指します。
株式会社ブレインスリープ(本社:東京都千代田区、代表取締役:廣田 敦、以下「ブレインスリープ」)と株式会社長谷工コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役社長:池上 一夫、以下「長谷工」)は、NTT東日本グループと共同で行っている「快眠のための家」での睡眠の質向上にむけた取り組みについて、今般、「睡眠環境の違いが睡眠に与える影響の検証」(以下、「本検証」)が終了し、「快眠のための家」において睡眠の質向上を確認しました。
■快眠のための家とは
長谷工が保有・運営する賃貸マンション「サステナブランシェ本行徳」に設置された居住型実験住戸です。この居住型実験住戸はブレインスリープが監修し、睡眠に最適な4つのポイントを取り入れました。
①スリープテック※1を活用したサーカディアンリズムの最適化:ブレインスリープ コインから計測される睡眠時の生体データと連携した睡眠環境の実現
②快適な温度、湿度、空気環境の構築:建物の構造、断熱材などの内装による温度・湿度調整と、全館空調システムによる空調管理
③色や音によるリラックス効果:快眠を導く壁面色の採用、40dB以下を実現する防音ドアの設置
➃木質によるリラックス効果:木質クロスに触れる、木の香りを感じることによるリラックス効果
※1:IoT機器技術やAI技術などを活用して、睡眠状態をモニタリング・分析し、科学的に睡眠の質を改善または向上させる機器、システム、サービス
■検証概要
本検証では、「快眠のための家」が睡眠に与える影響の検証を以下の方法にて実施しました。
検証期間:2024年1~3月
対象者:長谷工従業員など20~40代の男性8名(うち睡眠への課題感を感じている被験者6名※2)
測定項目:客観指標として脳波計、活動量計、心電計による測定
主観指標としてOSA睡眠調査票(MA版)※3を用いたアンケート評価
検証方法:「快眠のための家(以下「快眠住戸」)」と「睡眠の監修を行っていない一般的な家(以下「一般住戸」)」にそれぞれ1週間生活してもらい、平日の睡眠を比較するクロスオーバー試験
※2:事前に実施したアンケートにおいて、普段の睡眠への課題感を10点満点中8点未満と回答した者
※3:その日の睡眠感を統計的に尺度化した睡眠評価方法
■検証結果
睡眠への課題感を感じている被験者において、最高の睡眠環境を構築した「快眠のための家」の方が一晩の睡眠の中で最も重要な入眠直後に約90分持続するノンレム睡眠、すなわち「黄金の90分の睡眠」が深くなり睡眠の質が向上する傾向が示唆されました。
①睡眠の第一周期(黄金の90分)におけるノンレム睡眠ステージ3(S3)の割合が高い※4
②睡眠の第一周期(黄金の90分)における1分あたりのデルタパワー値が高い※5
※4:深い睡眠ステージであり、なかでも一晩のうち最も深く眠っているのが睡眠の第一周期におけるS3である
※5:深い睡眠時に出現する特徴を持つ脳波であり、「熟睡度」に関連している
本検証では、客観的な指標を用いて、最高の睡眠環境を構築した「快眠のための家」の方が睡眠の質が高かった傾向がみられました。「快眠のための家」に採用した睡眠に最適な4つのポイントが良い効果を与えたと考えられます。居住者の睡眠の質向上の観点から、本検証の結果は様々な活用の可能性が考えられます。
■ブレインスリープ最高研究顧問 西野精治コメント
快眠は、健康増進、生産性向上等において欠かすことのできない最も重要な生理現象です。睡眠は室温、照明、騒音などの外部の環境要因、不安や緊張など個人の内面的な要因や、痛みなど身体的な要因が影響を与えることが知られています。換言すれば、ほとんどすべての要因が睡眠に影響を与えるので、多くの人が睡眠に悩みかかえ、その症状も千差万別です。快眠の為に最適な住宅を提供することは、建設に携わる事業者の重要な使命ですが、そのアプローチに関しては暗中模索の状態でした。今回、睡眠の専門的な知見と建設事業者が、コラボを行い、快眠の為に最適な住居環境に関して、それぞれの立場から意見を出し合い、居住型実験住戸で客観的な実験検証を行い、睡眠の中でも、最も重要な変数に好影響を与えたことを確認できたことは画期的なことだと思われます。今後、さらに詳細な解析により、住居環境のどのような要素がどういった機序で睡眠に好影響を与えたかを調べることにより、広く一般居住者が「最高の睡眠」をもたらす住居を享受できるのではと期待します。
西野 精治(にしの せいじ)
スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長
株式会社ブレインスリープ 創業者 兼 最高研究顧問
医師、医学博士
認定資格 精神保健指定医、日本睡眠学会専門医、産業医
■サステナブランシェ本行徳
既存マンションの価値向上と、新たな住まい価値創造に向けた研究・技術開発の更なる推進を目的として、国内初※6の既存企業社宅を全面改修し建物運用時のCO2排出量実質ゼロを実現する賃貸マンションプロジェクトです。
HP:https://www.haseko.co.jp/sustainabranche/
※6 2022年6月13日時点 ㈱ESP総研調べ(調査期間:2022年5月23日~6 月6日、調査方法:「集合住宅またはマンション」「再生可能エネルギー」「リノベーションまたは改修」のキーワードによる公開情報検索および多面的な市場調査による)
■共同検証パートナー
株式会社長谷工コーポレーション
「都市と人間の最適な生活環境を創造し、社会に貢献する。」を企業理念に、分譲マンションを主軸とした総合建設会社として、用地情報の収集や企画立案、近隣折衝・許認可取得から設計・施工までトータルプロデュースしています。
また、マンションにお住まいの方の多様なニーズにお応えし、
安全・安心で快適な住まいと都市環境を提供しています。
オフィシャルサイト:https://www.haseko.co.jp/hc/
東日本電信電話株式会社
株式会社NTT DXパートナー
(スリープテック事業概要)
企業活動や人々の健康増進に対して睡眠データの収集・検証、プロダクト開発における利活用、さらには睡眠の質診断・改善などを提供する「睡眠」を切り口としたビジネス支援事業を企業・自治体向けに展開しています。
スリープテック事業:https://business.ntt-east.co.jp/content/sleeptech/
会社概要
企業名:株式会社ブレインスリープ
設立: 2019年5月
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 JPタワー26F
代表取締役:廣田 敦
ブランドサイト:https://brain-sleep.com/
事業概要:ブレインスリープは、睡眠医学に基づいた確かな知見と先進のテクノロジーを掛け合わせ、脳と睡眠を科学するソリューションカンパニーです。 専門家と連携した睡眠研究、オリジナルプロダクト開発、企業やクリニックへのコンサルティングなど、睡眠に特化したあらゆるソリューションで人や社会の可能性を目覚めさせることを目指します。