~ビタミン豊富な畑の恵みと良質なミネラルを得る海の恵み。滋味あふれる土地の食材にハーブやスパイスを合わせる独自のクスイムンで、免疫力を高め冬に備える。~
各施設が独創的なテーマで、圧倒的非日常を提供する「星のや」。海に抱かれる沖縄ラグジュアリーの最高峰「星のや沖縄」では、2024年11月1日に健やかな美へと導く、食材の持つ力に着目したコース料理「琉球ガストロノミア~Bellezza~」冬メニューの提供を開始します。琉球王朝時代の交易がもたらした「医食同源」の教え「クスイムン」から着想を得て「Bellezza」(ベレッツァ・イタリア語で美)と名付けたコースでは、亜熱帯の気候が育てる沖縄特有の食材を用いて、独自の文化や風土を表現するだけでなく料理を通して健やかな美へと導きます。
本草の教えを独自の視点で紐解く「琉球ガストロノミア〜Bellezza〜」
琉球王府の侍医頭によって編まれた沖縄唯一の本草書「御膳本草(ごぜんほんそう)」は「バランスの取れた食事は薬になる」という「医食同源(クスイムン)」の教えとなり今でも沖縄に広く息づいています。健康や長寿にも繋がるこの考えを星のや沖縄では、身体にとっての「美」と捉え、「Bellezza」(ベレッツァ・イタリア語で美)をディナーコースのコンセプトに掲げました。沖縄特有の食材や料理文化にイタリア料理の技法を組み合わせたコースは、クスイムンを印象付けるプロローグのような料理から始まり、ミネラルやビタミンなど素材の栄養素を副題にしたメニューへと続き独自のガストロノミアを綴ります。
鮪とローゼルのジュレを重ねた、深紅の前菜
近海に漁場がある沖縄は全国有数のマグロの産地です。鮪に含まれるEPAやDHAは、血行を促し美肌への作用があると言われ、冬の冷えや肌トラブルのケアに期待できます。冷前菜「鮪のタルターラとローゼル」では、良質な赤身のマグロをコラトゥーラ(魚醤)でマリネして、ケッパー、セージなどのハーブを一緒にタルタルにしました。下には、ビタミンやミネラルが豊富なローゼルをあわせた真っ赤なコンソメのジュレ、上にはスモークしたシャコ貝とハーブを飾り、ハイビスカスの香りを添える演出で食事の時間がぐっと華やぎます。
カモミールの香りをあわせた、心もほどけるマリアージュ
コースではペアリングワインからインスピレーションを得た料理も登場します。カモミールを感じるオレンジワインには、温前菜「豚肉のカモミール蒸し」をペアリング。カモミールで蒸しあげた肩ロース肉と冬瓜に注ぎ入れるブロードにもカモミールの香りを添えて、心安らぐウッディーでフローラルな香りが広がります。肩ロース肉はたんぱく質と脂質のバランスが良く、冬瓜はカリウムやビタミンCが豊富です。コンディメントの「モスタルダ(*)」には、沖縄の柑橘「タンカン」を使い、爽やかな甘みが楽しめます。
*イタリアで親しまれている果実をあわせたマスタード
土地の文化をなぞり、新たな風土を味わうメインディッシュ
滋養効果が高い山羊肉は、沖縄で薬膳として親しまれています。肉料理のメインディッシュ「牛フィレ肉と山羊肉のインボルティーニ」では、たっぷりの薬味と一緒に味わう土地の文化になぞって山羊肉をショウガ、ニンニク、フーチバー(ヨモギ)のペーストとあわせてミンチにしました。山羊肉のミンチで牛フィレ肉のブロックを包み、シマナーと呼ばれるカラシナでくるりと巻いて「インボルティーニ」に仕立てています。ソースには、カリウムや鉄分が豊富な田芋のピュレと塩分を抑えた久米島味噌をあわせたクリアなブロードソースを添えて滋味あふれる味わいに。しっとりとした牛肉とミルキーな風味の山羊肉に香味野菜が旨味を引き立てます。
ディナーを華やかに飾る、紅型をモチーフにしたドルチェ
沖縄を代表する工芸品「紅型」をモチーフにした、華やかなドルチェは、南イタリアで愛されるレモンタルト「クロスタータ ディ リモーネ」を沖縄の柑橘「タンカン」で仕立てました。タンカンに豊富に含まれているビタミンCは、免疫力を高めると言われる冬に嬉しい栄養素です。
タンカンをあわせた色鮮やかなクリームは、紅型の古典柄「流水型」に流し、シークヮーサーの香りを移したメレンゲとリコッタチーズのムース、ディルのアイスで挟みました。タンカンの濃厚な甘さとジューシーな味わいに爽やかな香りも楽しめます。
秀逸なワインとの出会から生まれる、新たな独創性
本コースのペアリングでは、イタリア・トスカーナ地方の新鋭ワイナリー「Balenaia(バレナイア)」をラインナップに加えました。豊かな自然が残る場所で土地の力を引き出す秀逸なワインに出会うことで、星のや沖縄だけのマリアージュが生まれました。ノンアルコールのペアリングでは、沖縄特有のハーブや柑橘をあわせ、より豊かな食事の時間を楽しめます。
【琉球ガストロノミア~Bellezza~】冬のコース 概要
Kusuimun 小さな前菜(山羊肉のサルシッチャ・旬魚のタルタル・紅芋のフリット)
EPA 鮪のタルターラとローゼル
Chamaemeloside 豚肉のカモミール蒸し
Lycopene マンゴーとトマトの冷製カッペリーニ
Potassium 軟骨ソーキのラグーとパッパルデッレ
Nuchigusa サクナとフーチバのズッパ、アカマチの月桃蒸し
Protein 牛フィレ肉と山羊肉のインボルティーニ
β-Carotene 人参のズッパイングレーゼ
Vitamin タンカンのクロスタータ
期間:2024年11⽉1⽇〜2025年2月28⽇
料金:1名 24,200円(税・サービス料込、宿泊料別)
予約:公式サイトにて前⽇まで受付
対象:宿泊者
備考:仕⼊れ状況により、料理内容や⾷材が⼀部変更になる場合があります。
星のや沖縄 総料理⻑ 政井 茂(まさい しげる)
プロフィール
2021年星のや沖縄 総料理⻑に就任。素材の持つ可能性を最⼤限に引き出す調理法を⾒極め「この⼟地ならではの⾷材との出会い」を⼤切に研鑽を積む。沖縄では⾷材の可能性だけでなく特有の食文化にも見識を広げ、新たな料理を⽇々探究している。
料理を際立たせ、ストーリーを語る器
畑作業に活用される民具「バーキ」を器として使用しています。繊細なフォルムが美しい沖縄特有の籠は、獲れたての野菜をのせるなど、沖縄の食文化となじみ深い道具です。また、沖縄の焼き物「やちむん」はシェフ自ら作品をセレクト。沖縄の海を感じる色鮮やかな作品やマットで気品のある仕上がりで異国情緒も漂う作品など、沖縄風土を語る作品がダイニングを上品に演出します。
料理を引き⽴たせるダイニングの建築設計
ダイニングは、⾼さ5mの天井が⽣み出す開放的な空間が広がり、海と⽩い砂浜を連想させる⻘と⽩を基調とした内装です。海のすぐ側にありながら窓を全てオープンにせず、海の存在を感じながらもテーブルの上に意識を向ける、食事をゆっくり楽しめる空間です。
■星のや
「その瞬間の特等席へ。」をコンセプトに、各施設が独創的なテーマで、圧倒的非日常を提供する「星のや」。国内外に展開する各施設では、その地の風土、歴史、文化をおもてなしに繊細に織り込み、出合った季節にしか味わえない最高の瞬間を体験していただくことで、訪れた人を日々の時間の流れから解き放つ。
海と共に暮らす、琉球文化を昇華させた「グスクの居館」。沖縄の史跡から発想を得た「グスクウォール」と自然海岸に囲まれた敷地に、色彩豊かな畑と庭、海に臨む客室や沖縄文化を体験する道場が広がる、沖縄の贅沢を集めた海岸線に沿うリゾートです。
所在地 :〒904-0327 沖縄県中頭郡読谷村字儀間474
電話 :050-3134-8091(星のや総合予約)
客室数 :100室・チェックイン:15:00/チェックアウト:12:00
料金 :1泊 136,000円~(1室あたり、税・サービス料込、食事別)*通常予約は2泊より
アクセス:那覇空港から車で約1時間(空港リムジンバスあり<有料>)
開業日 :2020年7月1日