ルイ・ヴィトンは、記念すべき第1回「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives(ルイ・ヴィトン ウォッチ プライズ フォー インディペンデント クリエイティブズ)」の受賞候補者リストと審査員名を発表しました。最終選考に残った5名のファイナリストは、2024年2月6日(火)にフォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催される最終審査において、それぞれの作品のプレゼンテーションを5名の審査員に行います。最優秀賞の受賞者は、同日夜に開催される祝賀セレモニーにて発表されます。
「最高のクラフツマンシップの基準を満たす夢見る人たちや既成概念を打ち破る人たちの手に時計製造の未来があると我々が信じているからこそ、このルイ・ヴィトン ウォッチ プライズが存在しています。最終選考に残った5名の方々、おめでとうございます。皆さんの手によって、独立系ウォッチメイキングの未来は実に明るいものとなるでしょう」と、ルイ・ヴィトンのウォッチ部門ディレクター ジャン・アルノーはコメントしています。
第1回「ルイ・ヴィトン ウォッチ プライズ」では、約1,000点の応募が寄せられました。その中から事前に選出されたセミファイナリスト20名の作品を、45名の時計愛好家で構成される専門家委員会に提出。候補作品は、デザイン、クリエイティビティ、イノベーション、クラフツマンシップ、そして技術的な複雑性という5つの基準に基づいて審査が行われました。
このたび発表された第1回「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」のファイナリスト5名は以下の通りです(アルファベット順)。
ペテルマン・ベダ
ガエル・ペテルマン & フロリアン・ベダ、2017年より独立系時計メーカー。
懐中時計にインスパイアされた「クロノグラフィ・ラットラパンテ」は、伝統的な時計製造と現代的な時計製造の架け橋となるモデルです。「リファレンス2941」は、プラチナ製のモノプッシャー式スプリットセコンド・クロノグラフで、ジャンピング・ミニッツ・カウンターと、ムーブメントの構造を鑑賞できるオープンケースバックが特徴です。今回の賞への参加を決めた理由について2人は、「この賞は、独立系時計メーカーが自らを凌駕し、独自のサヴォアフェール(匠の技)を披露する機会を与えてくれます」と述べています。
シモン・ブレット
シモン・ブレット、2022年より独立系時計メーカー。
「クロノメトル・アルチザン」は、ハイウォッチメイキングとしての仕上げと自社製キャリバー、手巻きメカニカルムーブメント、卓越したバランスホイール、文字盤からパーツを見ることができる美しいギアトレインなどの複雑機構を融合させた、ネオ・クラシカルなウォッチメイキングを象徴する逸品です。シモンは、時計職人としての今回の挑戦を振り返り、「私が最も誇りに感じることは、フランスとスイスの優れた職人たちの仕事をまとめ、調整することができたという点です」と述べています。
ジョン-ミカエル・フロー
ジョン-ミカエル・フロー、2018年より独立系時計メーカー。
シルバーとゴールドが美しい「ラベイユ・メカニーク(機械式ミツバチ)」は、手巻き式のAB-01ムーブメント、専用キー、カルーセルムーブメント、そして「スティンガー」と呼ばれる詩的なアワーインジケーターを備えた唯一無二の造形機構。同賞への応募を決めた理由についてフローは、「独立系時計メーカーの世界を高く評価し、私たち時計職人に大きな信頼を寄せてくれていると感じることができるという点で、この取組みにとても魅力を感じました」と述べています。
アンドレアス・ストレラー
アンドレアス・ストレラー & エンリコ・サントーニ、1995年より独立系時計メーカー。
卓上時計というより「タイムオブジェ」と言える「ティシュカレンダー・シンパティック」は、ラピスラズリをあしらった金メッキ仕上げの真鍮製の機械式永久デスクカレンダーです。ダマスカススティールのケース素材には、サファイアクリスタルを合わせた「マスター・タイムキーパー」懐中時計が取付けられています。2人は、「インスピレーションの源は現在と過去。機械的なソリューションによって、新たなニーズを生み出すことができるのです」と述べています。
パジェス
ラウル・パジェス、2012年より独立系時計メーカー。
「RP1 – レギュレーター・ア・デタント」は、ステンレススティール製の手巻き式リストウォッチです。時計職人自身が設計し、手作業で製造した超希少な回転式デテント脱進機を備えた自社製キャリバーを搭載したユニークな構造となっています。傑作時計の修復で培った経験を通して独立を決意した職人は、「独立系ウォッチメーカーは、創造性の先鋒であり、クラフツマンシップの擁護者でなければなりません」と述べています。
審査員について
「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」の審査員5名は、以下の通りです。審査員は、時計業界に対する情熱を共有する専門家委員会の仲間たちが推薦により選出されました(アルファベット順)。
キャロル・フォレスティエ-カザピ
スイス・ヌーシャテルに本社を置く「タグ・ホイヤー」のムーブメントディレクター。これまで複数の賞に輝き、最近ではGAIA賞(2021年)を受賞。
アウロ・モンタナーリ
著名なウォッチコレクター、ウォッチメイキングエキスパート、ライター。
レジェップ・レジェピ
トラディショナルウォッチとコンテンポラリーウォッチの両方を扱う独立系時計メーカー「アトリエ・アクリヴィア」の創設者。
ジアシャン・スー
シンガポール在住のフリーランスジャーナリスト、ウォッチスペシャリスト、「SIX Watches」創業者。
マイケル・テイ
審査委員長。アジア太平洋を拠点とするマルチブランドリテーラー「The Hour Glass」のグループマネージング・ディレクター。
2024年2月6日(火)に発表される「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」の最優秀賞受賞者には、助成金が贈られる他、スイスのメイランにあるメゾンのウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の専門家チームによる1年間のメンターシップが提供されます。
PHOTO CREDIT:LOUIS VUITTON
「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」について
ルイ・ヴィトンは、2002年に誕生した「タンブール」を皮切りにウォッチメイキングを開始し、以来、旅へのメゾンの情熱と強く共鳴するこの分野において、卓越性の絶え間ない探究を続けてきました。2014年10月、メゾンは、スイスのジュネーヴに、革新的なタイムピースを生み出すための新たなウォッチメイキングアトリエを設立。最前線のクリエイティビティとテクノロジーを擁するこの最先端のアトリエは、「時の工場」を意味する「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」と名付けられ、ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングに必要とされるさまざまな特殊技能すべてを網羅しています。クリエイティブな独立性と画期的なイノベーションを特徴とする「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の、4,000㎡の明るく広大なスペースでは、伝統的な道具を用いた職人技と最新のデジタル・テクノロジーが融合。ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングに携わる名時計職人、エンジニア、デザイナーは、誉れある「Swiss Made」のラベルをさらに強固なものにする類い稀な環境に恵まれています。
ルイ・ヴィトンについて
1854年の創業以来、ルイ・ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらもエレガントで実用的である、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ・ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家、アーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ & ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ・ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。
詳細は、ルイ·ヴィトン 公式サイトhttps://www.louisvuitton.com をご覧ください。