2年に1度授与されるこの名誉ある賞は、独立系ウォッチメイキングの促進と支援を目的として、革新性や大胆さ、サヴォアフェール(匠の技)を表彰します。
ルイ・ヴィトンは、第1回「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives(ルイ・ヴィトン ウォッチ プライズ フォー インディペンデント クリエイティブズ)」の受賞者にラウル・パジェスを選出したことを発表しました。本賞は2024年2月6日、パリのフォンダシオン ルイ・ヴィトンにて、世界有数のウォッチメイキング・エキスパートや愛好家が多数出席した授賞式およびカクテルレセプションで贈られました。イベントでは、フランス人音楽アーティスト ソフィアン・パマールによるライブパフォーマンスも披露されました。
ラウル・パジェスについて
スイスのヌーシャテル州にある小さな村を拠点に活動するラウル・パジェスは、ウォッチメイキングのマスターピースの修復師として手に職を付け、その後2012年に独立系時計メーカーとなりました。現在、年に4本ほどのタイムピースを製作していますが、デザインや機構の開発から、製造、組立て、仕上げにいたるまで、すべて手作業で行っています。受賞作の「RP1 – レギュラトゥール・ア・デタント」は、ユニークな構造を備えたステンレススティール製の手巻き腕時計で、ピボット・デテント脱進機を搭載したムーブメントを装備。同氏は、「『Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives』の審査員団からこのような栄誉にあずかることは、独立系時計メーカーとしての自分の仕事に対する何にも勝る評価です」とコメントしています。
本賞について
ルイ・ヴィトンのウォッチ部門ディレクター ジャン・アルノーによって創設された「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」は、卓越したウォッチメイキングとサヴォアフェール(匠の技)を象徴するものです。2年に1度授与される本賞は、ウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」による支援を受け、次世代の時計師を目指して邁進するクリエイティブな才能やサヴォアフェール(匠の技)、革新性を表彰するために創設されました。
「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」は、世界中の独立系のウォッチデザイナーや職人、起業家を対象としています。第1回目の「Louis Vuitton Watch Prize for Independent Creatives」には、1,000点近い応募が寄せられました。さまざまなクリエーションは、小売業者やコレクター、専門ジャーナリスト、アーティスト、職人、デザイナー、そしてその他のウォッチ愛好家を含むウォッチエキスパートの国際的な委員会によって評価されます。その評価は、5つの基本的基準であるデザインと美学、クリエイティビティと大胆さ、技術的イノベーション、細部と仕上げ、そして複雑性に基づきます。
最終審査は、同業者から選出された5名の専門家委員によって行われました。アワーグラスのグループマネージングディレクター マイケル・テイを審査委員長とする審査員団は、タグ・ホイヤーのムーブメントディレクター キャロル・フォレスティエ-カザピや著名なコレクターで作家のアウロ・モンタナーリ、独立系時計メーカーでアトリエ・アクリヴィアの設立者レジェップ・レジェピ、独立系ウォッチ専門ジャーナリストでSJXウォッチズの創業者ジアシャン・スーで構成されました。
受賞以上に価値あるもの
第1回目の受賞者となるラウル・パジェスには、タイムピースの精度のために不可欠なテンプ上の部品にインスパイアされた螺旋状の優美なシルバー製トロフィーが授与されました。このトロフィーは、独立系ウォッチメイキングの発展を象徴するものであり、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の熟練した彫刻師によって受賞者である時計師の名前が刻印されました。
トロフィーは、アニエールに構えるルイ・ヴィトンの歴史的なアトリエで特別に手作りされたモノグラム・キャンバスのトロフィートランクに収めて贈呈されました。ルイ・ヴィトンの伝統を受け継いで、「Victory travels in Louis Vuitton──(勝利の喜びをのせて旅するルイ・ヴィトン)」を表わす「V」シグネチャーがブラックとホワイトで手描きされています。
オリジナルのトロフィーは「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で展示されることになるため、ラウル・パジェスには、授賞式の最中に名前が彫られたシルバー製のレプリカトロフィーも授与されました。
さらに同氏には、助成金とプロジェクトのニーズに合わせた「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の専任エキスパートチーム(時計師、エンジニア、職人)による1年間のメンターシップも提供されます。
このメンターシップは独立系時計メーカーがエキスパートによる指導を受け、創造性と商業的成功を結び付けるユニークで貴重な機会となります。
「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」について
ルイ・ヴィトンは、2002年に誕生した「タンブール」を皮切りにウォッチメイキングを開始し、以来、旅へのメゾンの情熱と強く共鳴するこの分野において、卓越性の絶え間ない探究を続けてきました。2014年10月、メゾンは、スイスのジュネーヴに、革新的なタイムピースを生み出すための新たなウォッチメイキングアトリエを設立。最前線のクリエイティビティとテクノロジーを擁するこの最先端のアトリエは、「時の工場」を意味する「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」と名付けられ、ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングに必要とされるさまざまな特殊技能すべてを網羅しています。クリエイティブな独立性と画期的なイノベーションを特徴とする「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の、4,000㎡の明るく広大なスペースでは、伝統的な道具を用いた職人技と最新のデジタル・テクノロジーが融合。ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングに携わる名時計師やエンジニア、デザイナーは、誉れある「Swiss Made」のラベルをさらに強固なものにする類い稀な環境に恵まれています。
ルイ・ヴィトンについて
1854年の創業以来、ルイ・ヴィトンは、革新とスタイルを組み合わせた独自のデザインを常に最高級な品質で提供し続けています。現在もトラベルラゲージ、バッグ、アクセサリーなどの製品を通じて、クリエイティブでありながらもエレガントで実用的である、創業者ルイ・ヴィトンが生み出した「旅の真髄(こころ)」の精神を忠実に受け継いでいます。ルイ・ヴィトンというストーリーを作り上げたのは「大胆さ」でした。伝統を重んじ、歴史の中で建築家やアーティスト、デザイナーに門戸を開き、プレタポルテ、シューズ、アクセサリー、ウォッチ & ファインジュエリー、フレグランスなどの分野を開拓してきたのです。これらの丁寧に製作された製品は、ルイ・ヴィトンがクラフツマンシップにいかにこだわりを持ってきたかという証となっています。
詳細は、ルイ・ヴィトン 公式サイトhttps://www.louisvuitton.com をご覧ください。