初のLVMHウォッチウィークにおいてジェラルド・ジェンタが過去を踏まえ、未来を明らかに。
ウォッチメイキングアトリエ「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の尊敬を集める名時計師 ミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニの監修の下、ジェラルド・ジェンタによって設立されたウォッチメゾンが復活を果たします。
2人は共に、1980年代にマエストロ ジェラルド・ジェンタの最もクリエイティブな探求を共にしたチームの一員でした。
ミシェル・ナバスは、ジェラルド・ジェンタ ブランドの3つの柱として、「八角形のフォルム、チャイム音、ハイウォッチメイキングの複雑機構」を挙げています。
そしてこれらすべての重要要素は、LVMHウォッチウィーク開催期間中に初めて展示されたジェラルド・ジェンタの最新ウォッチにも盛り込まれています。
ブランド復活後、初となるタイムピースは、1969年の設立当初からジェラルド・ジェンタが自身のブランドに課した妥協のないアプローチを踏襲し、ハイウォッチメイキング複雑機構を遊び心のある時計作品へと再解釈されています。
実際のところ、ジェラルド・ジェンタは古典的な時計師ではありませんでした。
彼は何よりもまずアーティストでした。プロダクトデザイナーとしての彼の業績を決して軽視するわけではありませんが、彼はまさにスイスの時計製造における確固とした古典主義に挑戦したアーティストだったのです。
たびたび貴重な素材やアヴァンギャルドな素材を用いて製作される彼のウォッチは、ラピスラズリやタイガーアイ、オニキス、マザー・オブ・パールなどを、あえて高度な複雑機構と組み合わせ、当時は誰1人として手掛けようとしなかった大胆なものでした。
当然のことながらジェンタは、レトログラードやグランドソヌリ、パーペチュアルカレンダーなどの少量生産シリーズだけでなく、ユニークな要素を型破りに組み合わせたアイテムも製作しました。
このブランドが技術面だけでなくスタイル面においてもアヴァンギャルドであった理由は、ジェラルド・ジェンタ自身が自由な発想で創作活動を行っていたため。
まさに、まったく同じ自由さと創造性がメゾンの新たなクリエーションにも存分に発揮されているのです。
意図的かつクリエイティブな魅力が息づくブランド、ジェラルド・ジェンタ
ジェラルド・ジェンタは、他人が成すことに関心を持ちませんでした。
彼の発想と創作活動はまさに孤高のプロセス。最大の刺激を見出したのは自然や家具デザイン、アートでした。彼は、絶え間なく刷新される創造性と多次元の芸術的手腕における自身の最大のインスピレーション源として、ピカソを挙げています。
そして、ジェラルド・ジェンタが抱いたあらゆる関心は、そのまま自らのブランド全体のインスピレーションとなりました。
さらに、1984年に開催された「Montres et Bijoux」展でジェンタが手掛けたディズニーのキャラクターウォッチを出展したのをきっかけに、ブランドは業界に変化をもたらしました。
彼のデザインや複雑機構と同様に、ジェラルド・ジェンタはウォッチとポップカルチャーを融合させる先駆けとなり、堅苦しい風潮のあるこの分野に子供のような幸福感を与えたのです。
保守的なウォッチ業界は当初、この斬新なアプローチを無視することを選択しましたが、ジェラルド・ジェンタの顧客は熱狂してアニメのキャラクターを腕に着け、さらに多くを求めました。
それから40年経った現在も、ディズニーとのコラボレーションはメゾンの礎であり続け、このたびその遊び心溢れるデザインとアイコニックなキャラクターが、彼のお気に入りの複雑機構であるミニッツリピーターと組み合わされました。
これらのコラボレーションは、バランスと視覚的インパクトをもたらすためにジェンタが重視した八角形のケースフォルムの中に息づいています。
一目見て分かる通り、現行の直径40 mmサイズは薄さを12 mm以下に保ち、ジェラルド・ジェンタが一貫する、手首にまとうエレガンスを実現しています。
ユニークなデザインとハイウォッチメイキングの複雑機構を組み合わせたジェラルド・ジェンタ ウォッチ
ジェラルド・ジェンタは技術的に不可能と思われることにも果敢に挑戦しました。
常に洗練を極めたムーブメントを備えながら手首をエレガントに見せるウォッチである必要があったのです。
従って、搭載する複雑機構の有無に関わらず、このムーブメントに注力しました。
この卓越性への飽くなき探究心が、現在におけるメゾンの自社ムーブメント開発の原動力となり、ジェラルド・ジェンタ キャリバーGG-001として見事に結実しました。
ブランド復活後に発表された初のムーブメントは、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の職人たちによって開発・組み立てられたミニッツリピーター ジャンピングアワーおよびレトログラードミニッツを搭載した手巻き式のものです。
この新たなムーブメントは、メゾンの新作ウォッチの動力を与えると共に、メゾンの革新的な過去と刺激的な未来を示す数々の手掛かりを秘めています。
ミニッツリピーターとジャンピングアワーの組み合わせは、当然ながら、ウォッチメイキングでは稀にしか見られないでしょう。
2機別々の計時システム──1つは音を鳴らすメカニズム用、もう1つはジャンピングアワー用──を完全に同期させ、さらに信頼性が高く、エネルギー効率に優れた形で開発することは、まさにウォッチメイキングの根幹における偉業です。
そこで、ミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニが行きついた方法は、ジェンタとの長年の協業で培った複雑機構に関する豊富な経験に頼ることでした。
そうして彼らは、表示される時刻と音が鳴る時刻の間の完璧な同期を確保するシステムを作り上げたのです。
ハイデザインとハイウォッチメイキングの融合こそが、ジェラルド・ジェンタを成功に導く道筋なのです。
「ジェラルド・ジェンタ ミニッツリピーター ジャンピングアワー レトログラードミニッツ – オンリーウォッチ 2023 エディション」
新たなキャリバーGG-001 – 主な技術仕様
• ミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニの監修の下、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」によって開発・組み立てられたマニュファクチュール・キャリバー
• ミニッツリピーター
• ジャンピングアワー
• レトログラードミニッツ
• パワーリザーブ:80時間
• 振動数:3 Hz
• ケース径:直径32.4 mm
• 厚さ:6.91 mm
ジェラルド・ジェンタについて
1969年に設立されたジェラルド・ジェンタ ブランドは、マエストロのジェラルド・ジェンタによる、特別な顧客のための特別なウォッチを製作するという明確なミッションの下、自身のハイウォッチメイキングのビジョンを具現化してきました。
1973年に発表した初のウォッチを皮切りに、ジェラルド・ジェンタは、円形と直線的な幾何学的形状の相互作用を前提とした型破りな美的アイデンティティを確立。
1981年には自身初の超薄型のミニッツリピーター ウォッチ、1994年には当時最も精巧なウォッチであったグランドソヌリを発表し、独立系ウォッチメイキングにおける初期のパイオニアの1人として尊敬を集めました。
特にグランドソヌリには、5年にもおよぶ研究開発を必要としました。ウィットと奇抜さを決して恐れないジェラルド・ジェンタは、1984年以降、ディズニーのアニメキャラクターをハイウォッチメイキングの複雑機構と大胆に組み合わせました。
それは、当時のウォッチメイキング業界を抜本的に変化させる新たな方向性でした。そして現在、ジェラルド・ジェンタ ブランドは、共にジェンタと協業したミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニの監修の下、「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」の支援を得て復活を果たしました。
ブランドは、ハイウォッチメイキングの複雑機構を想像力に富んだ時計作品へと再解釈するという、ジェンタのDNAと妥協のないアプローチを復活させることに焦点を当てています。
詳細は、ジェラルド・ジェンタ 公式サイト geraldgenta.comをご覧ください。
「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」について
2014年の設立以来、「ラ・ファブリク・デュ・タン」はルイ・ヴィトンのための複雑機構を独占的に製造しています。
その結果、2014年に初めて「ジュネーブ・シール」を取得したトゥールビヨンや38のタイムゾーンを同時に表示できる「エスカル ワールドタイム」、400個のコンポーネントからなる「タンブール ミニッツリピーター」、1ブロックのサファイアクリスタルから作られたケースを装備した「タンブール ムーン フライングトゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイアクリスタル」の発表へと繋がりました。
ミシェル・ナバスとエンリコ・バルバシーニの監修の下、「ラ・ファブリク・デュ・タン」のクリエーションは、ルイ・ヴィトンと協業することで、GPHG(ジュネーブ時計グランプリ)において2つの賞を受賞。
過去には、一流ウォッチメーカーの数々の受賞にも貢献してきました。