「知りたい」に手が届く。これまでになかった「ほどよい」入門書シリーズの最新刊
「ただ南無阿弥陀仏と唱えればいい」という教えで、信徒はもとより一般の人にも広く読まれてきた『歎異抄』。法然、親鸞、唯円と語り継がれた言葉は、なぜ人々の「よりどころ」であり続けてきたのでしょうか。なぜ仏教の教えを理解していない「凡夫」だからこそ救われるのでしょうか。「念仏」「本願」「悪人」「他力」――。『歎異抄』を知るために欠かせないキーワードにのみ焦点を絞り、可能な限り専門用語を使わず「最短の道のり」で解説します。初学者だからこそ、その道理に納得できる超・入門書です。
著者紹介
阿満 利麿(あま・としまろ)
1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、明治学院大学名誉教授。日本宗教思想史専攻。著書に『行動する仏教 法然・親鸞の教えを受けつぐ』『親鸞・普遍への道 中世の真実』『親鸞からの手紙』(ちくま学芸文庫)、『日本人はなぜ無宗教なのか』(ちくま新書)、『『教行信証』入門』(筑摩書房)、『法然を読む「選択本願念仏集」講義』『選択本願念仏集 法然の教え』(角川ソフィア文庫)など。
『宗教のきほん 歎異抄にであう』内容
◆「はじめに」より一部抜粋
日本人の多くは、「無宗教」だと言います。そのためか、宗教に積極的に関わろうとする人は少数派になりがちです。その理由は、たとえば、寺や教会の信者にならなくても、先祖代々伝わってきた、また地域で長く伝統となってきた「しきたり」にしたがうことで、十分に宗教的心情は満たされるからです。つまり、年始の初詣、盆の墓参を初め、「お宮参り」や「還暦の祝い」などの節目の行事もあり、また亡き人をしのぶ法事もめぐってきます。
しかし、人生はいつも平穏であるとはかぎりません。思いもかけない危機が生じたとき、宗教の門をたたくこともあるでしょう。その場合も、寺や教会に出向くこともあれば、宗教的古典を開いて「よりどころ」を見いだそうとすることもあります。『歎異抄』は、そうした要求に応じる古典の一つです。
◆目次
はじめに
第1章 「無宗教」から開く「大きな物語」
第2章 念仏とはなにか
第3章 悪人とはだれか
第4章 他力をえらぶ
第5章 不条理を生き抜くために
第6章 慈悲の実践
終章 法然という「よき人」
※本書「はじめに」などからの抜粋記事を、NHK出版デジタルマガジンにて公開中です。
https://mag.nhk-book.co.jp/article/51271
商品情報
書名:宗教のきほん 歎異抄にであう
著者:阿満 利麿
出版社:NHK出版
発売日:2024年5月27日
定価:1,870円(税込)
判型:B6変型判 並製
ページ数:208ページ
ISBN:978-4-14-081963-0
NHK出版→https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000819632024.html
Amazon→https://www.amazon.co.jp/dp/4140819634
楽天ブックス→https://books.rakuten.co.jp/rb/17834191/