『NHK出版 学びのきほん 三大一神教のつながりをよむ』(著者:山本芳久)が4月25日に発売開始

世界を取り巻く様々な「争いの要因」とも言われる三大一神教(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教)。その基本を「つながり」の視点でこの上なく分かりやすく解説する集中講義『NHK出版 学びのきほん 三大一神教のつながりをよむ』が、2025年4月25日に発売となりました。
旧約聖書・新約聖書・クルアーン、それぞれの聖典にはどのような共通点があり、その思想にはどんな特徴があるのか。「アブラハム」「イエス・キリスト」を軸に聖典を比較してみると浮かび上がる各宗教の固有性とは。本格的かつ平易な解説で知られる東大教授による、2時間で読める集中講義です。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教――。何が同じで、何が違うのか?
──日本では、キリスト教についての書物は多数刊行されています。他方、ユダヤ教、イスラム教についての書物は比較的少ないと言えます。三つの一神教がどのような宗教であるか、よく知られているとは必ずしも言えません。
そこで、これら三大一神教の基礎を学んでみよう、というのが本書の目的です。
(本書「はじめに」より)
『NHK出版 学びのきほん 三大一神教のつながりをよむ』構成
はじめに
第1章 三大一神教の「聖典」
「聖典がある」という共通点/成立順序から見る関係性/聖典の相違点/「タナッハ」とは何か/旧約聖書の特徴/新約聖書の特徴/クルアーンの特徴/三大一神教の本質
第2章 三大一神教の「アブラハム」
共通の祖/一神教の原点/神の約束/神の愛はどこまで及ぶのか/「多くの国民の父」/クルアーンにおけるアブラハム/純粋な一神教徒の祖/「信仰」の定義/新約聖書におけるアブラハム/旧約聖書と新約聖書の関係/教えを説かない人物
第3章 三大一神教の「イエス・キリスト」
クルアーンにおけるイエス/イエスは十字架上で死んでいない/三大一神教の「聖典」の連続性/クルアーンにおけるユダヤ教徒とキリスト教徒/イエスの捉え方の違い/イエスは信仰の対象ではない/旧約聖書とイエス/イエス誕生の場面/「主の僕」とは誰か/新約聖書のイエス/キリスト教におけるイエスの捉え方/キリスト教以外の諸宗教についての宣言/兄弟の宗教
第4章 一神教は相互に対立するのか?
イスラーム対西欧?/『文明の衝突』の衝撃/ハンチントンへの批判/本質は「不動産争い」/「複雑な物語」の重要性/人間の多様性の本質とは/多元的な社会を生きる「前提」
第5章 宗教間で対話をするということ
宗教間の対話/三つの類型/排他主義─ テルトゥリアヌスの主張/包括主義─ ユスティノスの言葉/包括主義─ カール・ラーナーの見解/多元主義─ ジョン・ヒックの発想/多元主義への批判/真の対話とは何か
おわりに
三大一神教の理解をさらに深めるためのブックガイド
著者
山本芳久(やまもと・よしひさ)
1973 年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課
程修了。博士( 文学)。千葉大学文学部准教授、アメリカ・カトリック大学客員研究員などを経て、
現職。専門は哲学・倫理学( 西洋中世哲学・イスラーム哲学)、キリスト教学。主な著書に『トマ
ス・アクィナスにおける人格の存在論』(知泉書館)、『トマス・アクィナス 肯定の哲学』(慶應
義塾大学出版会)、『トマス・アクィナス 理性と神秘』( 岩波新書、サントリー学芸賞受賞)、『世
界は善に満ちている トマス・アクィナス哲学講義』( 新潮選書)、『キリスト教の核心をよむ』『愛
の思想史』『NHK「100 分de 名著」ブックス アリストテレス ニコマコス倫理学「よく生きる」
ための哲学』(NHK 出版) など。
商品情報

書名:NHK出版 学びのきほん 三大一神教のつながりをよむ
著者:山本芳久
出版社:NHK出版
発売日:2025年4月25日
定価:825円(税込)
判型:A5判並製
ページ数:116ページ
ISBN:978-4-14-407326-7
NHK出版ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000064073162025.html
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