鴻巣友季子さんによる『NHK「100分de名著」ブックス マーガレット・ミッチェル 風と共に去りぬ 世紀の大ベストセラーの誤解をとく』が9月26日に発売
古今東西の名著を25分×4回=100分で読み解くNHKの人気番組「100分de名著」。その番組テキストに大幅な加筆を行い書籍化した、「NHK『100分de名著』ブックス」シリーズ最新刊が、9月26日に発売となりました。テーマは、「世紀の大ベストセラーの誤解をとく」。翻訳家・文芸評論家の鴻巣友季子さんが、翻訳家ならではの視点で、名作の多面的な読み方を示します。
NHK「100分de名著」ブックス マーガレット・ミッチェル 風と共に去りぬ 世紀の大ベストセラーの誤解をとく
「世紀のロマンス小説」ではない?
20世紀のロマンス小説として知られる大長編『風と共に去りぬ』。しかし、原文を精緻に読むと、その本質が「恋愛」ではないことがわかるという。「ヒロインは二人いる」「実はシスターフッド小説である」「養護と扶養という視点で読むと面白い」――。翻訳を手がけた著者だからこそたどり着いた、実に多様な読み方を味わう。Eテレ「100分de名著」テキストに、特別章・ブックガイドなどを大幅加筆のうえ、書籍化。
本書「おわりに」より
この大河小説はハリウッド映画の大成功のおかげで、売れ行きに拍車がかかり、抜群の世界的知名度を確立しました。その一方、映画のイメージのためにずいぶん誤解されてもきました。(中略)本書では、『風と共に去りぬ』への先入観を取り払い、ありのままの姿をご覧いただけるように解説を施しました。
本書の構成
はじめに 原作の知られざる世界を味わう
第1章 一筋縄ではいかない物語
第2章 アメリカの光と影
第3章 運命に立ち向かう女
第4章 すれ違う愛
ブックス特別章 養護・扶養小説としての『風と共に去りぬ』
読書案内 黒人文学の古典と現在
おわりに
著者
鴻巣 友季子(こうのす・ゆきこ)
1963年東京都生まれ。翻訳家、文芸評論家。英米圏の同時代作家の紹介と並んで古典名作の新訳にも力を注ぐ。主な訳書にエミリー・ブロンテ『嵐が丘』、マーガレット・ミッチェル『風と共に去りぬ』、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』(新潮文庫)、マーガレット・アトウッド『昏き眼の暗殺者』『誓願』『老いぼれを燃やせ』、J・M・クッツェー『恥辱』『イエスの幼子時代』(早川書房)、アマンダ・ゴーマン『わたしたちの登る丘』『わたしたちの担うもの』(文藝春秋)他多数、主な著書に『謎とき『風と共に去りぬ』 矛盾と葛藤にみちた世界文学』『文学は予言する』(新潮選書)、『翻訳ってなんだろう?』(ちくまプリマ―新書)、『翻訳問答』シリーズ(左右社)、日本ペンクラブ女性作家委員、獄中作家・人権委員。
商品情報
NHK「100分de名著」ブックス マーガレット・ミッチェル 風と共に去りぬ 世紀の大ベストセラーの誤解をとく
著者:鴻巣友季子
発売日:2024年9月26日
定価:1,210円(税込)
仕様:四六判・176ページ
ISBN:978-4-14-081974-6
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