セイコーウオッチ株式会社の川内谷 卓磨が、「卓越した技能者(現代の名工)」に。

 セイコーウオッチ株式会社(代表取締役社長:内藤 昭男、本社:東京都中央区)の社員である川内谷 卓磨(かわうちや たくま)が、令和5年度「卓越した技能者(現代の名工)」に選定されました。

「卓越した技能者(現代の名工)」の表彰制度は、卓越した技能を持ち、その道で第一人者と目されている技能者を厚生労働大臣が毎年一回表彰する制度です。

このたびの選定は、川内谷が機械式腕時計における技術的領域である「開発設計」と、技能的領域である「製品組立」を非常に高いレベルで両立し、その類まれなるスキルにより設計・製造された製品を通じて日本の時計技術を世界に知らしめたことが評価されました。

主な功績
創業140年を超えるセイコーウオッチは、高級腕時計<グランドセイコー>を始めとするさまざまな種類の腕時計を企画・販売しています。

このたび表彰を受けた川内谷は、腕時計の内部にある駆動機構「ムーブメント」の設計において、「コンスタントフォース」と「トゥールビヨン」の2つの機構を世界で初めて同軸に配置し一体化することで、余分な機構を介さず安定したエネルギーをてんぷに伝達できる「コンスタントフォース・トゥールビヨン」を考案し、機械式腕時計の高精度化を実現しました。

さらに、開発したムーブメントを十全に機能させるため、340個を超える精密かつ繊細な部品を自らも組み立てています。卓越した組立調整技能により1/100~2/100mmの微調整を加えることで、超高額機械式複雑腕時計に相応しい精度、性能まで追い込んでいます。

開発設計と製品組立の2つの卓越した技術・技能によって製品化された「グランドセイコー Kodo(鼓動)」は、ユニークな機構により、高精度という機能的価値を実現するとともに、音楽でいう16ビートで刻音を奏でるという世界初の特徴により、感性的価値を合わせ持っています。

この製品は、世界的な時計のアワードであるジュネーブ時計グランプリにおいて、卓越した精度を備えた時計に贈られる特別賞「クロノメトリー賞」を2022年に受賞しました。この受賞により、日本の時計産業全体の地位向上にも貢献しています。

川内谷卓磨 略歴
1978年 1月 生まれ 45歳
2010年 セイコーインスツル(株)入社
研究開発部門で機械式時計の要素開発を担当
2019年 セイコーウオッチ(株)へ転籍

時計設計部門で新製品設計を担当
2022年 千葉県の卓越した技能者(千葉県の名工)として表彰を受ける

本人の言葉
「この度は、「卓越した技能者(現代の名工)」という栄誉ある表彰をいただき、大変嬉しく、光栄に感じております。

表彰のきっかけとなったKodo開発の道のりには様々な困難がありましたが、いつも素晴らしいチームメンバーに恵まれ、乗り越えることができました。このたびの表彰も、チーム全員の協力によるものと思っております。近年の機械式時計においては、人の感情に訴える「感性的価値」の重要性がますます高まっていると感じております。

日本の腕時計は品質や機能といった機能的価値が大きく評価されてきた側面がありますが、今後世界の時計市場におけるプレゼンスを高めていくために、日本からもさらに感性的価値にフォーカスした製品を作っていくことが重要と考えております。今後も、微力ながら日本の時計産業を刺激する一助となるために、より一層励む所存であります。」

お客様からのお問い合わせ先
セイコーウオッチ(株) お客様相談室(グランドセイコー)
0120-302-617(通話料無料)

<グランドセイコー>の公式Web サイトアドレス
www.grand-seiko.com
※本リリースの内容は、発表日時点の情報です。
予告なしに変更になる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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