会期も残りわずか!国立公文書館でお札の歴史を学びませんか?
独立行政法人国立公文書館(所在地:東京都千代田区、館長:鎌田 薫)は、9月16日(月・祝)まで、令和6年夏の特別展「お札に描かれた人物-公文書で見る紙幣の歴史-」を開催中です。
私たちの生活に欠かせない紙幣。日本の紙幣には様々な人物の肖像が描かれています。紙幣の代名詞ともいえる肖像にはどのような人物が選ばれてきたのでしょうか。令和6年7月3日に、新しい紙幣が発行されました。この機会に、お札に描かれた人物と近代日本の紙幣の歴史について、国立公文書館が所蔵する資料を中心に展示いたします。
9月13日(金)は午後8時00分まで開館しています。みなさまのご来館をお待ちしております。
令和6年夏の特別展「お札に描かれた人物-公文書で見る紙幣の歴史-」見どころ
本展では、3章構成により、紙幣に描かれた人物と紙幣の歴史をご紹介しています。
◆第1章 明治初期の紙幣
明治元年、明治政府により太政官札が発行されましたが、偽造が横行するなど多くの課題が生じました。こうした課題への対策として、明治5年に新紙幣(明治通宝)が発行されました。
明治10年、得能良介紙幣局長は新しい紙幣の製造方法について大隈重信大蔵卿に伺いを提出しました。その中で、偽造防止には写真彫刻が一番の方法であり、外国では多くの紙幣が国王の写真を入れているとし、明治14年から政府が発行する紙幣(改造紙幣)には神功皇后が描かれることになりました。
◆第2章 日本銀行の設立と兌換銀行券の発行
明治15年、日本銀行が創設され、明治17年に兌換銀行券条例が制定されました。明治18年から、この条例に基づき、日本銀行兌換銀券が発行されましたが、すべての券種に大黒天が描かれたことで、額面の違いが分かりにくくなるなど、問題も起きたことから、新たな紙幣を製造することになりました。
明治20年、今後、各種紙幣の肖像は、「日本武尊」、「武内宿禰」、「藤原鎌足」、「聖徳太子」、「和気清麿」、「坂上田村麿」、「菅原道真」の7名とすることが提案され、閣議決定を経て裁可されました。その後、昭和21年の紙幣発行まで、この7名の中から肖像が選ばれました。
◆第3章 日本銀行券の時代へ
昭和17年、日本銀行法が公布されました。同法の規定により日本銀行が発行する日本銀行券は兌換義務のない紙幣となりました。
戦後の紙幣肖像は、政治家、文化人を中心に選ばれてきました。令和6年7月に発行された新しい一万円紙幣の肖像には渋沢栄一が選ばれました。
紙幣の製造は、大蔵省紙幣司、紙幣寮、紙幣局、印刷局などを経て、現在は独立行政法人国立印刷局が行っています。大正10年、紙幣司(寮)創設から50年となることから印刷局五十年記念祝典が行われ、渋沢栄一らが表彰されました。渋沢は初代紙幣頭(紙幣寮のトップ)を務めたことから、印刷局の功労者とされました。
オリジナルグッズの販売
■展示会図録 800円
展示資料を詳細に解説。A4サイズ、44頁。
【開催概要】
特別展タイトル:「お札に描かれた人物-公文書で見る紙幣の歴史-」
開催期間 :令和6年7月20日(土)~9月16日(月・祝)
※8月26日(月)は休館
開催地 :国立公文書館 東京本館1階展示ホール
〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園3-2
アクセス :東京メトロ東西線 竹橋駅下車 1b出口徒歩5分
開催時間 :午前9時15分~午後5時00分
※9月13日(金)は午後8時まで開館します!
入場無料・予約不要
国立公文書館HP:https://www.archives.go.jp/exhibition/
<報道関係の方からのお問い合わせ先>
独立行政法人国立公文書館 担当:金子 長坂 鈴木 TEL:03-6680-7206
E-Mail:tenji@archives.go.jp