眠りの重要性やよい睡眠環境のポイントなどを、体操金メダリスト・萱選手やプロフリークライマー・野口氏、睡眠のエキスパート枝川教授が紹介
本日、イケアは、IKEA新三郷においてプレスイベントを開催し、イケアが2025年度のテーマとして「眠り」に注目する背景やイケア・ジャパンが「睡眠」について行った調査結果、また、イケア・ジャパンが展開する「眠り」に関する取り組みなどについて紹介しました。本イベントには、睡眠のエキスパートで「睡眠負債」で流行語大賞を受賞した立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科 教授・枝川義邦氏と、パフォーマンスのために良質な睡眠が不可欠なアスリートを代表して、世界で活躍する体操の萱和磨選手、プロフリークライマーで2021年のメダリスト野口啓代氏の3名をゲストとしてお迎えし、睡眠の重要性とよい睡眠環境のヒントとなるトークセッションを実施しました。
*イケアの新事業年度(2025年度)開始月は2024年9月です
『いい明日は、いい寝心地から』眠りをサポートするイケア
イケアでは、家でのよりよい暮らしに良質な睡眠は必要不可欠と考えており、睡眠に関わる商品やソリューションを展開し、皆さまの眠りをサポートしています。イケアがグローバルで行った調査Life at Home Report(https://www.ikea.com/jp/ja/files/pdf/d6/a4/d6a42b9a/ikea-life-at-home-report-2023-ja.pdf)によると、世界では55%の人(日本では51%)が「眠り」は家での暮らしにおいて最も重要かつ健康的な活動であると考えていると回答している一方で、多くの研究によると成人の2人に1人が現状の睡眠において不満を持っていることが分かっています。多くの人がよりよい暮らしにとって重要だと考える睡眠が、さまざまな世代の人たちにとっての深刻な課題になっています。ライフスタイルが多様化する中で、家の中の役割、特に幼い子どもを持つ親としての責任がある子育て世代、また、夜間の仕事や仕事の掛け持ちなど、生活が不規則になりがちな職業に就いている現役世代など、多忙な日常は良質な睡眠が妨げられる原因となります。またテクノロジーの進化により子どもから大人までスマートフォンやゲームなど電子機器の使用の増加が睡眠に悪影響を及ぼすことが分かっています。
イケア・ジャパン代表取締役社長 兼 Chief Sustainability Officer ペトラ・ファーレは次のように述べています。「イケアが行ったLife at Home Report調査によると、日本では、51%の人が『眠り』は家での暮らしにおいて最も重要かつ健康的な活動であると考えている一方、34%の人が睡眠にもっと時間をかけたいと回答しています。イケアは『家での暮らし』のパートナーとして、よい睡眠をサポートする取り組みを推進することで、より多くの方々により快適な毎日をお届けできたらと考えています」
そこでイケア・ジャパンでは、「眠り」を2025年度のイケアのテーマとし、より多くの方々によい眠りを実現いただくためそれぞれの睡眠と向き合いよりよい睡眠環境を整えるサポートする取り組みを推進していきます。本日より「睡眠」をテーマとしたTVCMが放映を開始します。また、2024年9月14日(土)~9月16日(月・祝)の3日間、全国のイケア店舗で「パジャマでイケアに行こう!」をテーマに、パジャマでご来店いただいたお客さまを対象にした特別なアクティビティを実施いたします。
イケア・ジャパンの「眠り」に関する情報は下記よりご覧ください。
URL:https://www.ikea.com/jp/ja/campaigns/complete-sleep-pub9c067cc0
メダリストの萱和選手と野口氏、睡眠のエキスパート枝川教授が各自の睡眠環境を振り返り、暮らしと睡眠の関係について紹介
本日開催されたプレスイベントに登壇した体操の萱和磨選手は「睡眠は社会人になってより気をつけていて、8時間は寝るようにしています。マットレス・枕は家で使っているものを遠征の時も持っていっています。またお風呂から出るタイミングを寝る1.5から2時間前になるように調整するなど工夫しています」と重要な睡眠を自分なりに研究しよい睡眠のために実践していることを紹介しました。またプロフリークライマーで昨年第1子を出産された野口啓代氏は、「睡眠が苦手で家以外では寝られないことが多いです。また子どもがいると睡眠が難しいと感じることがあります。子どもが遊べなくなるからか寝室が嫌いみたいで泣いてしまい、リビングで寝かせることがあります」と、睡眠課題についての悩みについて語りました。野口氏の悩みに対して枝川教授からは、「寝室の環境を整えながら子どもに安心できる場にしてあげることが大切である」とアドバイスがありました。
イベントの最後に睡眠のエキスパート枝川義邦教授は、「健康の3本柱で「食事」「運動」「睡眠」とありますが、睡眠は自分ではコントロールしづらいため周囲からの環境や要素を整えることで睡眠の質も変わってくると思います。特に枕とマットレスは相性があるので、トータルソリューションで考えていただけるとよいかなと思います」と述べました。
日本でのよりよい睡眠に貢献
日本の意識調査を実施:全体の睡眠満足度は40%程度と課題が浮き彫りに
さらにイケア・ジャパンは、睡眠について日本の現状を把握するため、2024年7月5日(金)、6日(土)の2日間で、Webアンケート調査を全国の20歳から60歳以上の男女計2,067名を対象に意識調査を実施しました。調査結果の一部をご紹介します。
-
半数以上が睡眠への満足度が低く、理想と現実の睡眠時間にギャップ
調査によると半数以上(56.8%)が睡眠に満足していないと回答し、それぞれの理想の睡眠時間と実際の睡眠時間を比較したところ理想の全体平均の睡眠時間は約7.6時間にもかかわらず、実施平均は約6.3時間と約1.3時間少ないことがわかりました。
-
暮らしにおける睡眠の優先度は2番目に高い
暮らしの中の優先度して全体平均で第一位の「食事」(68.7%)、に次いで「睡眠」(64.6%)と回答した人が多かったことから、睡眠時間は足りてない一方で、暮らしにおける「睡眠」の優先度は高いことが判明しました。
-
「寝た気がしない」「昼間ねむくなる」など眠りの質が日常の生産性にも大きく影響
多くの人が睡眠に不満を抱えている中、睡眠の課題について複数回答で聞いたところ全体平均で60.1%が「起床時にぐっすり寝た気がしない」、59.4%が「起きたときに疲れが残っている」、55.8%が「眠りが浅い」と回答し、眠りの質に対して全体的に気になっている人が多いことがわかりました。また、54.6%が「昼間に眠くなる」と回答し、眠りの質は日常の生活の生産性にも影響しています。世代やライフステージによっても睡眠に満足しない理由は大きな違いが見られます。まず、20代男女の57.7%(全体平均39.7%)が「夜中にテレビや動画を視聴・ゲームをしてしまう」を睡眠における気になることとして回答しています。また、子育て世代、特に小学生未満のお子さまがいる方には家事と育児が大きく睡眠の不満要因となっていました。睡眠に満足していない原因に家事と回答した方の割合は、全体平均より2.4倍、育児と回答している人の割合は約6倍です。
-
睡眠におけるジェンダーギャップも課題として浮き彫りに
このように、睡眠には、家での暮らしにおけるさまざまなアクティビティや要素が関連しているため、イケアでは、家での暮らしのさまざまな角度からよりよい睡眠のためのインスピレーションを届けたいと考えています。その一つの例として、私たちは睡眠におけるジェンダーギャップにも注目しています。2021年版の経済協力開発機構(OECD)の調査では、33カ国中、日本人の平均睡眠時間は最短で、また男性より女性のほうがさらに短かったことから、日本の女性は世界で最も寝ていないとも言われています。その要因の一つとして家事や育児などの女性への偏りがあげられます。今回の調査では、家での平等に不満のある方は、睡眠だけでなく家での暮らし自体にも不満を感じる割合が高いことがわかりました。
-
睡眠環境をよりよくするために自分に合った枕がポイント
いまの睡眠を不満に思っている人が多い中、睡眠の質を高めるために行っていること・今後試したいことの1位は「自分に合った枕を使うこと」で48.3%の方が枕を重要視しています。一方で、16.8%が5年以上買い替えていないと回答(10年以上は7.1%)。その他、部屋の温度や湿度、きれいに片付いているかなど今の睡眠環境をすぐにでも簡単に改善できる項目が挙げられました。
-
物価高の中、寝具類の購入で重視するのは使い心地だけでなく価格も重要
寝具類別に購入時に重視する点を聞いたところ枕は一番に「使い心地」と回答した人が多かったが、それ以外の寝具では、「価格」を最も重視していることがわかりました。
「意識調査結果からも多くの方が、暮らしにおいて睡眠の優先度が高い一方、睡眠に満足していない方が多いことがわかりました。また寝具の質を重視しながらも価格を最も大事であることがわかりました。イケアでは、デモクラティックデザインをもとに優れたデザイン、機能性、高い品質、サステナビリティを備えた眠りのソリューションを、可能な限り低価格で提供していきます。イケア店舗では「6つのよい眠りのヒント」をもとに、気軽に取り入れやすいソリューションやインスピレーションを感じられるようルームセットなどを活用しています。睡眠に重要な項目に一つ一つ向き合い個々の『コンプリート・スリープ』をイケアで整えられるようにサポートします。またイケアでは、より多くの人々の睡眠の質を向上させると同時に、よりサステナブルな循環型の取り組みによってそれを実現したいと考えています。そこでイケアの商品をコットン、リネン、リヨセルなど、再生可能な繊維素材の使用を高め、化石燃料由来のバージン原料の使用を減らしています。」(イケア・ジャパン Country Commercial Manager ニコラス・ジョンソン)
イケアが提案する6つのよい眠りのヒント
意識調査を通じて、睡眠に関する問題やよい睡眠環境を整えるための寝具選びのニーズが明らかになりましたが、快適で良質な睡眠環境『コンプリート・スリープ』を提供するために、イケアでは「6つのよい眠りのヒント」を提案いたします。
-
心地よさ:寝心地の良いマットレス、自分の寝姿勢に合った枕、そして快適な布団は快適な眠りに欠かせません。寝る時の姿勢によって、適切なベッドの硬さは異なります。また、枕選びは、個々の好みだけではなく、寝姿勢やマットレスとの相性も大切です。イケアでは、10種類以上のマットレス、15種類以上の枕、10種類以上の掛け布団を用意し、コワーカーが皆さまにぴったりのマットレス、枕、布団探しをサポートします。ご購入いただいたマットレス、枕、布団が万が一合わなくても、90日間以内なら交換可能です。
-
光:寝室はできるだけ暗くするのが理想ですが、住環境が整っていなくても、遮光カーテンやブラインドを使えば、自然光や街の明かりを遮ることができます。さらにはアイマスクも有効です。また光の色も重要です。寝る前の準備をするときには、暖かい色の光が最適なので、光のトーンを変えられる調光可能なライトは有効的です。
-
温度:寝苦しくなる夏や温度調整が難しい冬ではエアコンなどを使ってお部屋の温度と寝具を使って体温を調整し、自身が快適と感じる温度を保つことが大切です。イケアでは、冷感寝具や保温性が優れた布団など機能性も重視しながら、通気性や吸湿性に優れた素材をした布団カバーなど睡眠時間を快適に過ごせるイケアらしいカラフルでおしゃれなデザインでベッドルームが落ち着く自分らしいお部屋にできる商品をたくさん揃えています。
-
音:『コンプリート・スリープ』の寝室は、不要な音を防ぎ安らぐことができる場所。しかし環境によって防音は難しい場合は、厚手のカーテンやカーペットなどは、振動やパートナー、お子さまの足音を和らげるのに役立ちます。
-
空気の質:ベッドで過ごす時間が長いため、寝室内の空気の状態は大切です。空気清浄カーテン、扇風機、エアコン、空気清浄機が大きな違いを生みます。また、不快な暑さとべたつきを感じる高すぎる湿度にも考慮が必要です。イケアでは、家の空気を清浄化できるようにお手ごろな価格の高機能なソリューションを開発しています。家の空気質をモニターできるVINDSTYRKA/ヴィンドスティルカ エアークオリティセンサーやUPPÅTVIND/ウッポートヴィンド 空気清浄機など展開しています。
-
ホームファニッシング・整理整頓:部屋がすっきりと片付いているほど、ぐっすり眠れる可能性が高いです。ベッドルームの家具に関しては、シンプルにし、整理整頓がしやすいものがおすすめです。特にベッドフレーム下の空間を有効活用して収納力を向上させましょう。
立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科 枝川義邦教授は、意識調査結果およびイケアの提案する「6つのよい眠りのヒント」について次のように述べています。
「イケア・ジャパンの調査結果でも明らかになっているように、日本人の睡眠時間は理想から遠く、また子どもから大人までさまざまな理由によって眠りにたいする優先度が低い状況です。しかし、慢性的な睡眠負債は心身の健康や仕事・運動のパフォーマンスなどに深刻な影響を与えます。睡眠の習慣を見直すとともに、深くぐっすり眠れるよう、ぜひ室内の環境にも気を配ってください。イケアが提案する『6つのよい眠りのヒント』は重要です。より質の高い睡眠を得るために心がけていきましょう。」
ゲスト登壇者のプロフィール
枝川 義邦(えだがわ よしくに)
立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科 教授
東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了にて薬学の博士号、早稲田大学ビジネススクールを修了してMBAを得る。早稲田大学理工学術院教授などを経て2024年より現職。研究分野は、脳神経科学、人材育成、組織開発、消費者行動などの人を中心とした経営システム。一般向けの書籍には『「脳が若い人」と「脳が老ける人」の習慣』(明日香出版社)などがある。2015年度早稲田大学ティーチングアワード総長賞、2017年度ユーキャン新語・流行語大賞を「睡眠負債」にて受賞。
萱 和磨(かや かずま)
体操選手
小学2年生時に、テレビで見たアテネオリンピック体操競技の冨田洋之選手の演技に魅了され、体操を始める。高校3年時の全国高校体操選抜大会個人総合で優勝を果たすなど、世代のトップランナーの1人として頭角を現す。順天堂大学進学後、2015年の世界選手権で初の日本代表入りを果たすと、団体金メダル獲得に貢献すると共に、個人でも種目別あん馬で銅メダルを獲得する活躍を見せる。リオデジャネイロ 2016 オリンピックは、惜しくも代表入りを逃し、サポートメンバーとして現地のスタンドから観戦。その悔しさを糧に、「誰にも負けない」と自負する練習量でさらなる飛躍を遂げる。2018 年、2019年の世界体操でも日本代表メンバーとして活躍し、東京 2020 オリンピックで悲願のオリンピック初出場。団体総合では主将としてチームを牽引し、日本の銀メダル獲得に貢献するとともに、種目別あん馬でも銅メダルを獲得。続くパリ2024オリンピックでも引き続き主将を務め、世紀の大逆転で金メダルに輝く。「失敗しない男」として、さらなる高みを目指す。
野口 啓代 (のぐち あきよ)
プロフリークライマー
小学 5 年生の時に家族旅行先のグアムでフリークライミングに出会う。クライミングを初めてわずか1年で全日本ユースを制覇。その後数々の国内外の大会で輝かしい成績を残し、2008 年ボルダリング ワールドカップで日本人初の優勝。翌 2009 年にはボルダリング W 杯年間総合優勝を果たす。2010 年、2014 年、2015 年と3 度年間総合優勝という快挙を果たし、ワールドカップ優勝も通算 21 勝を数える。2018 年にはコンバインドジャパンカップ、アジア競技大会で金メダルを獲得。2019 年世界選手権で2 位。自身の集大成、そして競技人生の最後の舞台となった東京 2020 オリンピックでは銅メダルを獲得し現役を引退しプロクライマーとなる。2022 年 5月に、自身の活動基盤となるAkiyoʼs Companyを設立し、今後は自身の経験をもとにクライミングの普及に尽力し、また「Mind Control」(8c+)、「The Mandara」(V12)を凌駕するような外岩の活動も行う。
イケア・ジャパン「眠り」 https://www.ikea.com/jp/ja/campaigns/complete-sleep-pub9c067cc0
イケア・ジャパン 公式HP http://ikea.jp/
イケア・ジャパン ニュースルーム https://www.ikea.com/jp/ja/newsroom/