全国の20-60代男女500名に聞いた「食材選びに関する実態調査」
●日々の食事づくりのための買い物を「負担」に感じている人は7割近く存在
約8割が食材選びの基準は「価格」と回答
●健康コスパを買い物の際に取り入れたい人は約8割、そのメリットは
「より健康になれる」「食材が決めやすくなる」「家族の健康維持に自信が持てる」
●健康コスパを取り入れたい人の、詳しく知りたい食材ランキングTOP3
1位「ヨーグルト」、2位「豆腐」、3位「トマト」
一般社団法人ウェルネス総合研究所では、全国の20-60代男女500名を対象に「食材選びに関する実態調査」を実施しました。
あらゆる食材が次々と値上がりしている昨今。今回は、食材を購入する際、何を基準に選んでいるかの実態を紐解くほか、健康を軸にしてコストパフォーマンスをみる“健康コスパ”という考え方についてどう思うかを調査しました。例えば、「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」、「サラダ菜」と「レタス」のように、同じような価格帯で似たような食材の場合どちらの方が栄養価が高いかを軸にみています。今回の調査結果から、約7割もの人が食事づくりのための買い物を負担に感じており、約8割は食材を選ぶ際「価格」を重視していることが明らかになりました。
また、今回「健康コスパ」の考え方を知って取り入れたいと感じた人は約8割も存在し、その中で詳しく知りたい食材ランキングTOP3「ヨーグルト」「豆腐」「トマト」について、健康コスパの提唱者である管理栄養士・浅野まみこ先生よりそれぞれのポイントについて教えていただきました。
※健康コスパとは…
「健康を軸にしてコストパフォーマンスをみる」という健康に特化した指標のこと。どのような栄養素がどのくらい含まれているか、得られる価値やメリットがどのくらいあるのかを知ることで、食品を購入する際に、より健康貢献度が高いものを選べるというもの。
健康コスパに関する詳しい情報はこちら⇒ https://wellnesslab-report.jp/cs/kenko-cospa/
■調査概要
・調査名 食材選びに関する実態調査
・調査主体 一般社団法人ウェルネス総合研究所
・調査方法 インターネットによるアンケート調査
・調査期間 2024年6月7日(金)
・調査対象者 全国の20-60代男女500名(男性250名、女性250名・既婚・有職者)
※数値については、小数点第1位までの掲載としています。回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、 各回答の合計が100%にならない場合があります。
日々の食事づくりのための買い物を「負担」に感じている人は7割近く存在 約8割が食材選びの基準は「価格」と回答
まず、日々の食事づくりのための買い物を負担に感じているか聞いたところ、7割近くの人が「負担に感じている」と回答しました。さらに買い物をする際、どのような基準で食材を選んでいるか聞いたところ、約8割が「価格」と回答。次いで、「新鮮さ」「使い勝手が良い」が挙がる結果に。値上げが続く中、「価格」は除外できない重要ポイントになっていることが伺えます。
健康コスパを買い物の際に取り入れたい人は約8割、そのメリットは 「より健康になれる」「食材が決めやすくなる」「家族の健康維持に自信が持てる」
食材を選ぶ際の新しい基準として、健康コスパについて聞いてみたところ、約8割が「取り入れたい」と回答。取り入れるメリットとして、「より健康になれる」「食材が決めやすくなる」「家族の健康維持に自信が持てる」が上位に挙がる結果となりました。
健康コスパを取り入れたい人の、詳しく知りたい食材ランキングTOP3 1位「ヨーグルト」、2位「豆腐」、3位「トマト」
健康コスパを取り入れたいと回答した人に、身近な食材のうち「どちらが健康コスパが高いか」について、詳しく知りたいものを聞いたところ、1位「ヨーグルト」(乳酸菌ヨーグルト・ビフィズス菌ヨーグルト)、2位「豆腐」(木綿豆腐・絹ごし豆腐)、3位「トマト」(トマト・ミニトマト)という結果になりました。
【「健康コスパ」の違いが知りたい食品はありますか】N=381 ※健康コスパを取り入れたい人 複数回答(%)
健康コスパの提唱者
浅野まみこ(あさの まみこ) 先生 |管理栄養士
総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は健康経営サポート、レシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。メディア、雑誌にも多数出演。具体的な食品を使った実践型栄養アドバイスをモットーに活動をしている。
それぞれ目的別に。どうせ選ぶならより栄養価の高いものを!
今回の調査結果では、昨今の値上がりもあり、経済的な“コスパ”が重要視されていることが明らかになりました。また、最近は若年層を中心に時短につながる“タイパ”という言葉も浸透し、“コスパ”と“タイパ”で判断してしまう人が多いように感じます。しかし、安いという基準だけで選ぶと栄養素的には足りないものが出てきますし、食卓も単調になってしまいます。
そこで、推奨したいのが“健康コスパ”という考え方です。食材選びの際にこの視点を取り入れるだけで、自身や家族の健康に良いものが選べ、目的別に選べば日々の献立作りにも役立ちます。
健康コスパ軸で詳しく知りたい食材TOP3のポイント解説
1位 ヨーグルト
ヨーグルトの健康コスパの差は、乳酸菌だけのものか、乳酸菌にビフィズス菌を加えているかという点です。ビフィズス菌は主に大腸で働き、乳酸菌は小腸で働きます。ビフィズス菌は『短鎖脂肪酸』のひとつである「酢酸」を生み出すことが大きな特徴で、『腸活』でも注目されています。このことからも、乳酸菌のみのヨーグルトよりビフィズス菌が入っている方が、健康コスパが高いと言えるでしょう。ビフィズス菌入り商品はヨーグルト全体の約20%程度しかないため、パッケージをよく見て選びましょう。
2位 豆腐
違いは、製造工程にあります。木綿豆腐は豆乳をにがり(凝固剤)で固めたものを一度崩し、型に入れて圧力をかけ、押し固めて作りますが、絹ごし豆腐はにがりを加えて固めるだけ。水分を抜いて凝縮して作る木綿豆腐は、たんぱく質やカルシウムなど大豆本来の栄養素が多く含まれており、絹ごし豆腐に比べて全体的に少しずつ栄養価が高いのです。反対に水分量が多い絹ごし豆腐は、栄養価はやや下がりますが、カロリーが低く、カリウムが多いのが特徴のため、目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
3位 トマト
トマトの場合は、品種や種類の違いに差があります。大きく分けて、通常のトマトとミニトマトでは栄養価が大きく異なり、ビタミンAの含有量は、ミニトマトの方が約1.8倍多く含まれます。また、ビタミンCは2倍、食物繊維は1.5倍含まれる※ため、ミニトマトの方が健康コスパが高いと言えるでしょう。そのほか、水分を抑えて作る栽培方法のものや、夏採りのトマトも栄養価が高くなります。
※ 出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
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URL:https://wellness-lab.org/