ロシアの近現代史を専門とする池田嘉郎氏をお迎えし、『白衛軍』の時代背景に迫るトークセッション!
二十世紀ロシアを代表するウクライナ出身の作家、ブルガーコフ。彼の代表作『白衛軍』は1918年の革命直後のキーウを舞台に、時代に翻弄されるひとつの家族を描いた作品です。『白衛軍』は1924年、小説として初めて発表され、1926年に作家自身が戯曲『トゥルビン家の日々』としてモスクワ芸術座で上演。「第二の『かもめ』」と評され成功を収めました。この『白衛軍』は、ブルガーコフの自伝的要素が色濃く反映されており、実際、彼も白衛軍に軍医として従軍しました。
最初に発表してから、記念すべき100年を迎える今年、新国立劇場では、2010年に英国のナショナル・シアターで上演されたアンドリュー・アプトン版に基づき、12月3日(火)より中劇場にて上演しています。
この度、舞台の上演を記念し、12月12日(木)にギャラリープロジェクトの一環として、トークセッション 演劇噺Vol.18~「白衛軍」と、その時代~ を開催いたします。ゲストにロシアの近現代史を専門とする池田嘉郎氏(東京大学 大学院教授)をお迎えし、革命が起きた1918年の前後のロシア、ウクライナの情勢を解説いただきます。演出の上村聡史と共に、ブルガーコフが生きた『白衛軍』の時代背景を紐解いていきます。
作品への理解が深まる観劇前後にぴったりのイベントです。ぜひ奮ってご参加ください!
<ギャラリープロジェクト>トークセッション 演劇噺Vol.18~「白衛軍」と、その時代~
[日時]2024年12月12日(木)19:00~20:00(予定)
[会場]新国立劇場 中劇場
[出演]
上村聡史<演出/新国立劇場 演劇芸術参与>
池田嘉郎<東京大学大学院 教授>
[料金] 無料・自由席(要予約)・先着順
※どなたでもお申込可能です。
[受付締切]12月10日(火)23:59まで
登壇者プロフィール
上村聡史<『白衛軍 The White Guard』演出>
2006年文学座座員となり、18年に同劇団を退座。現在は新国立劇場演劇芸術参与。09年より文化庁新進芸術家海外留学制度において1年間イギリス・ドイツに留学。第22回・第29回読売演劇大賞最優秀演出家賞、第17回千田是也賞、第56回紀伊國屋演劇賞を受賞。24年9月より新国立劇場演劇芸術参与に就任。近年の主な演出作品に、『夜は昼の母』『My Boy Jack』『野鴨-Vildanden-』『ガラスの動物園』『森 フォレ』『Oslo(オスロ)』など。新国立劇場では『デカローグ』『エンジェルス・イン・アメリカ』『斬られの仙太』『オレステイア』『城塞』『アルトナの幽閉者』を演出。
池田嘉郎<東京大学大学院 教授>
1971年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。
主要著作に『ロシア革命─破局の8か月』(岩波新書、2017年)、『ロシアとは何ものかーー過去が貫く現在』(中公選書、2024年)、『山際永三 壁の果てのリアリズムーー映画運動とテレビドラマ』(森話社、2024年)、訳書に『幸福なモスクワ』(アンドレイ・プラトーノフ著、白水社、2023年)など。
舞台『白衛軍 The White Guard』公演概要
会場:新国立劇場 中劇場
上演期間:2024年12月3日(火)~22日(日)
S席 8,800円 A席 6,600円 B席 3,300円
作:ミハイル・ブルガーコフ
英語台本:アンドリュー・アプトン
翻訳:小田島創志
演出:上村聡史
出演:村井良大、前田亜季、上山竜治、大場泰正、大鷹明良
池岡亮介、石橋徹郎、内田健介、前田一世、小林大介
今國雅彦、山森大輔、西原やすあき、釆澤靖起、駒井健介
武田知久、草彅智文、笹原翔太、松尾諒
舞台『白衛軍 The White Guard』開幕前日に行われた公開フォトコールおよび囲み取材の様子
新国立劇場
新国立劇場は、オペラ、バレエ、ダンス、演劇という現代舞台芸術のためのわが国唯一の国立劇場として、1997 年秋に開場しました。オペラパレス、中劇場、小劇場の特色ある3つの劇場を有し、年間約250ステージの主催公演を実施しています。
オペラ部門は2018年9月に世界的指揮者の大野和士が芸術監督に就任し、世界の主要歌劇場と比肩する水準のオペラ公演を年間およそ10本上演すると共に、高校生のためのオペラ鑑賞教室の実施等を行っています。
次代を担うアーティスト育成も新国立劇場の事業の大きな柱の一つであり、オペラ、バレエ、演劇の3つ研修所を擁し、充実した研修を実施しています。
所在地:東京都渋谷区本町1-1-1
https://www.nntt.jac.go.jp/