一般社団法人終活協議会は、終活ガイド資格者を対象に「保険と終活」に関する意識調査を実施し、情報共有や見直しの課題が浮き彫りとなりました。
本調査は、人生の最終段階を見据えた「終活」の一環として、多くの人が加入している保険について、実際の加入状況や見直しのタイミング、家族との情報共有の実態などを把握するために行われました。
保険は、生前の安心だけでなく、死後の手続きや家族への備えとしても重要な役割を果たします。本調査の結果は、保険が終活においてどのように考えられ、対応されているかを明らかにし、今後の終活支援や保険選びの参考となるものです。
・調査トピックス
Q1. 現在、最も優先して加入している保険はどれですか?
Q2. 最後に保険内容を見直したのはいつですか?
Q3. 保険の見直しを行うとしたら、どの理由がもっとも大きいですか?
Q4. 保険の内容や選び方について、主に誰の意見を参考にしていますか?
Q5. 保険が「終活」の一部として大切だと感じたことはありますか?
Q6. 葬儀費用や死後の手続きに備える保険に、加入していますか?
Q7. 保険について、どの程度家族に伝えていますか?
Q8. 保険証書などの保管状況について、もっとも近いものを選んでください。
Q9. 今のご自身の状況で、最も気になっている保険に関する課題は何ですか?
Q10. 「終活ガイド」の立場として、どのような保険情報が役に立つと感じますか?
・調査結果
Q1. 現在、最も優先して加入している保険はどれですか?
医療保険 40.3%
生命保険 29.4%
がん保険 7.1%
その他 6.4%
保険には加入していない 16.7%

Q1では、最も優先して加入している保険として「医療保険」が40.3%と最多となりました。次いで「生命保険」(29.4%)、「がん保険」(7.1%)と続き、3種類の保険が全体の約77%を占めています。これは、医療や万が一に備える保険が依然として高いニーズを持っていることを示しています。
一方で、「保険には加入していない」と回答した人も16.7%にのぼっており、一定数が保険に頼らない備えをされている、あるいは経済的理由や保険そのものへの不信感などから加入されていない可能性が考えられます。
Q2. 最後に保険内容を見直したのはいつですか?
1年以内 31.9%
1〜3年以内 22.7%
3年以上前 21.9%
加入していない 18.6%

Q2の調査では、「1年以内に保険内容を見直した」と回答した人が31.9%と最多でした。次いで「1〜3年以内」(27.7%)、「3年以上前」(21.9%)となり、約半数が過去1年〜3年の間に見直しを行っていることがわかります。
保険に加入していながらも長期間見直していない人も多く、保障内容が実際の生活状況に合っていない可能性も示唆されます。
また一方で、「加入していない」との回答も18.6%と高く、そもそも見直しの土台となる保険契約自体が存在しない層も一定数存在しています。
Q3. 保険の見直しを行うとしたら、どの理由がもっとも大きいですか?
保険料の負担が大きい 42.4%
加齢や病気のリスクを感じて 25.8%
終活として情報を整理したい 10.7%
家族に勧められた/提案された 9.8%
その他 11.2%

Q3では、「保険の見直しを行う理由」として最多だったのは「保険料の負担が大きい」(42.4%)でした。次いで「加齢や病気のリスクを感じて」(25.8%)、「終活として情報を整理したい」(10.7%)と続きました。
特に保険料に関する負担感は、年金生活者や収入が限られている高齢層にとって大きな関心事です。終活に向けての情報整理という動機も1割超を占めており、終活を進めるにあたって、保険の情報整理を行う方も一定数いらっしゃることが見て取れます。
Q4. 保険の内容や選び方について、主に誰の意見を参考にしていますか?
家族や身近な人 40.4%
保険会社や担当者 26.3%
ファイナンシャルプランナーなど専門家 13.9%
自分自身のみ 19.4%

Q4では、「保険を選ぶ際に参考にした相手」について、「家族や身近な人」(40.4%)が最多となりました。「保険会社や担当者」(26.3%)、「自分自身のみ」(19.4%)という結果からもわかる通り、誰に相談するかは多様化しており、信頼できる情報源の存在が保険選択に大きく関わっていることがうかがえます。
「ファイナンシャルプランナーなど専門家」(13.9%)の割合は比較的低く、専門家の関与はまだ十分に浸透していない可能性もあります。
Q5. 保険が「終活」の一部として大切だと感じたことはありますか?
強く感じている 36.9%
なんとなく感じている 41.2%
あまり意識していなかった 15.4%
まったく考えたことがない 6.5%

Q5の結果では、「保険が終活の一部として大切だと感じている」との回答が全体の78.1%に達しました(「強く感じている」36.9%、「なんとなく感じている」41.2%)。
これは、保険が「死後の家族への備え」や「最期の自己責任」に関わる重要な要素として広く認識されていることを示しており、終活の一環として保険の整理や見直しを考える動きが今後ますます進むことが予想されます。
Q6. 葬儀費用や死後の手続きに備える保険に、加入していますか?
加入している(終身保険など) 35%
加入していない 34%
これから検討したい 31%

Q6では、「葬儀費用や死後の手続きに備える保険に加入している」が35%、「これから検討したい」が31%となり、合わせて66%を超える人が「終活を意識した保険」に関心を持っていることが明らかになりました。
反対に、「加入していない」と回答した人は34%と、保険の必要性や意義に対する温度差が存在している点も見逃せません。
Q7. 保険について、どの程度家族に伝えていますか?
内容も含めて共有している 35.3%
加入していることだけは話している 29.6%
まだまったく話していない 35.3%

Q7では、「保険内容も含めて家族に共有している」(35.3%)と同率で、「まったく話していない」(35.3%)という結果となり、情報共有の二極化が顕著に表れています。
「加入していることだけ話している」(29.6%)という層も一定数存在しており、実際の手続き時に家族が困るケースが懸念されます。終活においては、「共有の仕方」も重要な課題です。
Q8. 保険証書などの保管状況について、もっとも近いものを選んでください。
エンディングノートなどにまとめている 6%
家族に伝えたうえで保管している 31%
自分のみが把握している 32%
整理できておらず不明確 31%

Q8の設問では、「保険証書などの保管状況」について、「自分のみが把握している」(32%)が最多となりました。次いで「家族に伝えたうえで保管している」(31%)、「整理できておらず不明確」(31%)と、全体の6割以上が“家族と適切に情報を共有していない”可能性があることが分かります。
「エンディングノートなどにまとめている」と回答した人はわずか6%にとどまり、デジタル・紙問わず、保険情報の整理・記録の必要性が浮き彫りになっています。
Q9. 今のご自身の状況で、最も気になっている保険に関する課題は何ですか?
保険料の負担が大きい 27%
加入内容が自分に合っているか不安 28%
家族にどう伝えるか 3%
本当に保険が必要かどうかわからない 11%
特にない 31%

Q9では、「今の自身の状況で気になっている保険に関する課題」について、「加入内容が自分に合っているか不安」が28%で最多となりました。次いで「保険料の負担が大きい」(27%)、「本当に保険が必要かわからない」(11%)などが続きました。
また、「家族にどう伝えるか」に不安を感じている人も3%と少数ながら存在し、「情報の伝達」に対する心理的ハードルも見えてきました。
Q10. 「終活ガイド」の立場として、どのような保険情報が役に立つと感じますか?
実例や体験談 48%
よくある質問形式の解説 13%
専門家による情報提供 28%
その他 11%

Q10では、「終活ガイドとして役に立つと感じる保険情報」について、「実例や体験談」が48%と最も多くの支持を集めました。次いで「専門家による情報提供」(28%)、「よくある質問形式の解説」(13%)と続き、実用性と信頼性を兼ね備えた情報が求められていることが明らかになりました。
終活の一環として保険を捉える際に、リアルな声やケーススタディが大きなヒントとなると、多くの回答者が認識していることが伺えます。
当社としても、この調査結果を踏まえ、お客様にとって有益になる情報提供に努め、終活に関するトータルサポートを行ってまいります。
調査概要
調査人数:556名(終活ガイド資格検定2級、3級資格取得者)
調査期間:2025年6月5日〜2025年6月30日
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループについて
一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループは、2015年にシルバー世代の聖地、巣鴨でよろず相談から始まり、終活に関する多くのお悩みの声を受けて誕生した団体です。
「ワンストップサービス」をモットーに全国のおひとりさまや、お子様のいないおふたりさまをはじめ、終活で悩みや不安を抱える人に寄り添い、様々なサービスでお手伝いしております。またトータルサポートができる人材の育成を目指して有益な情報を発信しているほか、終活のスペシャリストである認定資格をはじめとしたさまざまな資格やセミナーを提供しています。
組織概要
組織名:一般社団法人 終活協議会 / 想いコーポレーショングループ
所在地:東京都豊島区巣鴨2-11-4 第3高橋ビル11階
設立:2015年12月
代表:磯貝昌弘
事業内容:終活の相談対応、身元保証サービス、終活ガイドの資格運営など
URL:https://shukatsu-kyougikai.com/
【本リリースの引用について】
本プレスリリースの内容(調査結果・図表・コメントなど)は、引用いただいて構いません。 引用いただく際は、出典として「一般社団法人終活協議会/想いコーポレーショングループ」の名称を明記し、「https://shukatsu-kyougikai.com/news/3787」へのリンク設置をお願いいたします。
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