小学校英語教科書“NEW HORIZON Elementary”からうまれた、浜で生まれ、海を旅する、ウミガメの物語。『THE SEA TURTLE ウミガメ』7月16日発売。


小学生のための英語絵本シリーズ④


東京書籍株式会社は、2024年7月16日に書籍『THE SEA TURTLE ウミガメ』(アレン 玉井 光江/文 村本 ちひろ/絵 奥山 隼一/ウミガメ監修)を発売いたしました。

  • 解説

たくさんのきょうだいたちと一緒に、沖縄の浜辺で生まれたアナ。
巣穴から、やっと外に出ることができたと安心したのも束の間、子ガメたちは大きな鳥に襲われそうになる――。
ページごとに表情が変わる美しい海のようすと、アナが成長する姿を楽しみながら、英語の物語を読んでみよう!

  • 本シリーズの特色

・東京書籍の小学校英語教科書『NEW HORIZON Elementary』の編集委員が監修しています。
・各巻の題材は、子どもたちにとって身近なもの・ことを扱っています。英語以外の教科との連携も意識されています。
・2次元バーコードからネイティブスピーカーによる読み聞かせ音声を再生できます。(無料ストリーミング、ダウンロード可、日本語概訳つき)

  • 内容紹介

 本書はウミガメの成長を描いた絵本です。30年以上も前、幼稚園児に英語の本を読んでいたとき、私は一瞬幼児がみな絵本の中に入り、私一人が取り残されていると感じたことがありました。それ以来絵本を読むときは、絵本の中に入り込める魔法の通路を探します。その通路から絵本の中に入り、そこから言葉を語るようにしています。

 今回の絵本では、友人と彼女の2匹のミドリガメが通路を作ってくれました。飼育放棄され、友人に引き取られたミドリガメの「ステちゃん」と、もとから飼われていた「カメノスケ」。最初の1年、「ステちゃん」は懐かず、「カメノスケ」と友人とのやり取りをずっと水槽の中から見ていたそうです。前の飼い主から甲羅に穴があくほど虐待されていた「ステちゃん」は、そのときどんな気持ちで友人と「カメノスケ」を見ていたのだろうかと想像しました。今、絶滅の危機に瀕しているウミガメの Anna にも通じるところがあるかもしれません。そのようなことを考えながら、私はこの絵本を、心を込めて読みたいと思います。

                                       ――アレン玉井光江

 Annaのモデルはアカウミガメです。日本で生まれたアカウミガメは海流に乗り、遠くメキシコ バハ・カリフォルニアまで行くことが知られており、そこで成長したアカウミガメは産卵のために日本に戻ってきます。本書では、そんなアカウミガメの世界を巡る大冒険が楽しく色彩豊かな絵本として描かれています。

この物語の背景には、これまでに日米の研究者達が明らかにしてきたアカウミガメの回遊や生態に関するたくさんの科学的知見が詰まっています。正直まだまだ不明な点が多いのですが、本書に出てくる英語表現や情景は、これまで培われた科学的知見に基づいたものです。子供たちは本書の学習を通じてアカウミガメの興味深い生態も学ぶことができると思います。

 Annaの旅が子供たちの心に深く刻まれ、野生生物や自然環境への好奇心を高めるきっかけとなることを願っています。

                                                 ――奥山隼一

  • ことばの習得と「読み聞かせ」 アレン玉井光江 (青山学院大学文学部英米文学科 教授)

 読み聞かせは、多くの国々の家庭や学校で行われている活動です。そして疑うべくもなく、それは子どもの言語習得に大きく影響しています。本を読んでもらっているとき、子どもたちは耳を澄ませて言葉を聞き、目で言葉を追い、しっかり頭で考え、そして気に入った箇所があれば自然に復唱します。読み聞かせをしてもらいながら、子どもたちは次に起こる出来事や登場人物の気持ちを思い、想像力を養い、考える力を身につけていきます。豊かな意味のある文脈を通して言葉に触れ、楽しみながらことばを習得していきます。
 幼少期に読み聞かせをたくさんしてもらっていた子どもは、一人読みを頻繁にするように成長するという報告もあります。さらに読み聞かせは、子どもたちの言語発達を促すだけではなく、聞き手である児童が読み手である保護者や先生との信頼関係を強め、彼らの情緒発達にも良い影響を与えます。
 外国語の学習においても、意味のある文脈の中で言葉に触れ、それを育んでいくことが重要です。日本語での読み聞かせとは異なり、簡素化した文を使うとか、予めお話の内容を日本語で簡単に説明するとか、工夫が必要になります。そのように言語的な制限はあるものの、外国語での読み聞かせも子どもたちのことばや気持ちを豊かに育てるために大きな役割を果たします。読み聞かせを成功させるには、日本語での読み聞かせと同様に、保護者や先生たちが絵本を通してどのようなやり取りをするのか、そのことばの質と量が大切だと思います。「これって何だろう?」「これからどうなるのかな?」「今〇〇はどこにいるんだっけ?」などお話に合わせて自然なやり取りができれば、きっと子どもたちの中に新しいことばの芽が育っていくことでしょう。

  • 著者情報

アレン 玉井 光江(アレンたまい みつえ)

青山学院大学文学部英米文学科教授。専門は小学校英語教育、第二言語教育、読み書き教育。小学校英語教科書「NEW HORIZON Elementary」(東京書籍)の編集委員代表者。日本児童英語教育学会会長。著書に『小学校英語の文字指導 リタラシー指導の理論と実践』(東京書籍)、監修書に「小学生のための英語絵本シリーズ」の『A PILL BUG』、『A FIELD TRIP』、『RAINBOWS』(以上、東京書籍)、『0さいからのドラえもんえいごえほん』(小学館)、『はじめてのさがしておぼえるえいごのことば』(パイインターナショナル)などがある。


村本 ちひろ(むらもと ちひろ)

大阪府富田林市出身、東京都練馬区在住。PalletClubSchool、山田博之イラストレーション講座卒、同志社女子大学卒。食べ物・動物・植物など、さまざまな対象を目的に合わせ幅広いタッチでイラストを制作。広告・パッケージ・雑誌・装画・テキスタイル・雑貨のイラストを手掛ける。

著書に、ぬりえbook「花と季節のファンタジー」(コスミック出版)、「おとなのステキなぬりえBOOK Time for healing~癒しの時間~」(啓文社)、共著に「つれてこられただけなのに 外来生物の言い分をきく」(偕成社)がある。


ウミガメ監修者

奥山 隼一(おくやま じゅんいち)

国立研究開発法人水産研究・教育機構水産技術研究所主任研究員。ウミガメをはじめとする海洋生物の行動生態、行動生理学の研究を行っている。動物装着型小型記録計を用いた〈バイオロギング〉と呼ばれる研究手法は、NHK「ダーウィンが来た!  生きもの新伝説 ウミガメが背中にカメラ! スクープ連発!」でも紹介され、ウミガメの謎だらけの生活の一端が確認された。

監修書に「海に生きる! ウミガメの花子」(偕成社)がある。石垣島在住。


<概要>

『THE SEA TURTLE ウミガメ』

■アレン 玉井 光江/文 村本 ちひろ/絵 奥山 隼一/ウミガメ監修

■定価1,650円(本体1,500円+税10%)

■A4変型・40頁

https://www.tokyo-shoseki.co.jp/books/81748/



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