子どものスマホ使用制限に関する意識調査
株式会社 R&G(埼玉県さいたま市、代表:吉田 忠義)は、小中学生のお子さんにスマホをもたせている親377人を対象に「子どものスマホ使用制限に関する意識調査」を実施し、そのデータをランキング化しました。
お子さんにスマホを与える際「スマホ漬けにならないか」「トラブルに巻き込まれないか」と心配する親御さんは多いでしょう。お子さんを守るために、制限やペナルティをつくってからスマホを与えるご家庭もあります。
そこで今回、株式会社R&G( https://r-andg.jp/ )は、小中学生のお子さんにスマホをもたせている親377人に「子どものスマホ使用制限」についてアンケート調査を実施。その結果をランキング形式でまとめました。
調査結果に対して、教育アドバイザーの山崎憲治氏よりご考察いただいております。
※データの引用・転載時のお願い
本リリースの調査結果・画像をご利用いただく際は、引用元として「株式会社R&G」の公式サイトURL( https://r-andg.jp/ )へのリンク設置をお願い致します。
【調査概要】
調査対象:小中学生のお子さんにスマホをもたせている親
調査期間:2024年5月29日~6月14日
調査機関:自社調査
調査方法:インターネットによる任意回答
有効回答数:377人(女性227人/男性150人)
回答者の年代:20代 6.1%/30代 33.7%/40代 49.1%/50代以上 11.1%
【調査結果サマリー】
・74.5%のご家庭はお子さんのスマホ利用に制限を設けている
・お子さんのスマホ利用の制限内容1位は「使用可能時間を決める」
・お子さんのスマホ利用の制限方法で最も多いのは「口頭での約束」
・スマホ利用の制限を守っているお子さんは93.6%
・制限を守らなかったときのペナルティを決めているご家庭は49.8%
・制限を守らなかったときのペナルティ1位は「一時的にスマホを没収」
74.5%のご家庭はお子さんのスマホ利用に制限を設けている
小中学生のお子さんにスマホをもたせている親377人に「スマホ利用に制限を設けているか」と聞いたところ、「設けている」が74.5%となりました。
理由としては「スマホ依存になってほしくない」「危険なことから守りたい」などが考えられます。また、知らないうちにお子さんがアプリに課金してしまい高額の請求が来るといった事態を防ぎたい方もいるでしょう。
「スマホを使い始めたばかり」「ネットリテラシーがあまり育っていない」などの場合は、制限やルールを設けることが適当でしょう。
お子さんのスマホ利用の制限内容1位は「使用可能時間を決める」
お子さんのスマホ利用における制限の1位は「使用可能時間を決める(183人)」、2位は「課金は許可制/禁止(117人)」でした。
時間とお金を親の監視下に置きたい人が多数。また「インストールするアプリの制限」「SNSの利用制限」「連絡をとる相手の制限」といった項目からは、子どもをスマホ経由のトラブルから守りたいという思いも見えます。
<1位 使用可能時間を決める>
・1回の使用は30分まで。夜8時以降は没収(20代 男性)
・使用時間を制限している。就寝を妨げないように午後10時30分以降は使用禁止。朝の支度が遅れないよう午前中も使用禁止としている(40代 男性)
1日あたりの使用時間を決めているご家庭もあれば、「夜9時以降は禁止」など時間帯で制限しているご家庭も。
「スマホの見すぎで脳に悪影響があるのでは」「生活リズムが崩れるのでは」といった心配があり、時間制限を設けている親御さんが多いのでしょう。
スマホの長時間利用により、勉強時間が減ったり、友達と遊ばなくなったりすることを心配する親御さんもいるでしょう。
<2位 課金は許可制/禁止>
・課金はしない。どうしてもしたいときは相談(30代 女性)
・ゲームなどで、無断で課金しないこと(40代 男性)
課金は絶対NGなご家庭もあれば、「応相談」のご家庭も。
親からダメと言われても、抜け道を探して課金するお子さんもいます。このような事態を防ぐためには、「どうしても課金したいときは相談してね」という余裕をもたせておくほうがいいかもしれません。
<3位 アプリインストールは許可制>
・アプリダウンロードの際は親に必ず相談すること。インストール時に伝えた注意事項を守ること(30代 女性)
・アプリのインストールは親が承認しないと不可(40代 男性)
「有料アプリをインストールされたら困る」「知らない人と連絡できるアプリは使わせたくない」などの理由で、インストールを許可制にしているご家庭も。親としては、暴力的なコンテンツが見られるアプリも避けたいですね。
また、悪意あるアプリをインストールしてしまうと個人情報が流出する可能性も。インストールを許可制にする際には、「危険なアプリもある」とお子さんに伝えておくと理解を得やすいでしょう。
<4位 使う場所を決める>
・外に出かけるときしか持たせません(30代 男性)
・家のなかで使うときは、リビングルームでしか使わない。寝室には持ち込まない(50代以上 女性)
塾や習い事で外出するお子さんの場合には、「親との連絡手段としてのみ使う」という条件で渡しているご家庭も。
一方「家でしか使わない」「自室には持ち込まずリビングで使う」というルールを設けているご家庭もありました。
<5位 連絡をとる相手の制限>
・家族との連絡用として使用すること(30代 女性)
・実際に会ったことのない人とは、絶対にやりとりしない(40代 女性)
知らない人とスマホを通じて連絡をとる事態を懸念している人が多数。知らない人に言いくるめられて遠方まで会いに行ったり、知らないうちに犯罪に巻き込まれたりする可能性もあります。
そのため「SNSでもメッセージアプリでも、家族や友人以外とはやりとりしない」と言い聞かせているご家庭も多くなりました。単に「絶対ダメだから」と禁止するだけではなく、「危険だからダメ」と説明することで、お子さんのリテラシーも高まるのではないでしょうか。
<6位 スマホより勉強優先>
・宿題や習い事など、課題が終わってから使用する(30代 女性)
・試験前や試験中はスマホを触らずに勉強する(40代 女性)
・勉強が最優先なので、学校の成績が著しく悪い場合には携帯の使用禁止(40代 女性)
使用時間や場所はあまり制限せず、「やるべきことができているなら、あとは自由」と考えているご家庭も。
「宿題も明日の用意も終わったら、寝る30分前までは自由に使っていいよ」といったルールなら、お子さんのタイムマネジメントもうまくなるかもしれません。例えば「スマホタイムを確保したいがために、効率的に宿題や明日の準備を終わらせよう」といった意欲が湧くのではないでしょうか。
<7位 SNS利用の制限>
・グループLINEには参加しない(30代 女性)
・他人の顔をSNSにアップしない(40代 女性)
・「LINE」「X」「Instagram」はフォローや検索はOKですが、鍵をつけること(40代 女性)
グループLINEやSNSのイジメを心配している人も多数。またSNSに投稿する内容によっては、炎上や友人とのトラブルにつながることもあり、心配ですね。SNS経由で危険な人物から接触されることもあるでしょう。
そのため「閲覧のみOK」「投稿内容には気をつける」「鍵付きのアカウントにする」などの対策を講じているご家庭も多くなりました。
<同率7位 ながらスマホの禁止>
・食事のときと話をするときはやめること(40代 女性)
・勉強中はスマホを親に預ける(50代以上 女性)
食事中や人と話しているときはスマホを触らないようルール化しているご家庭が多くなりました。
なお、お子さんにルールとして課す以上は、親も「ながらスマホ」をやめる必要があるでしょう。
お子さんのスマホ利用の制限方法で最も多いのは「口頭での約束」
どのような方法でスマホ制限を行っているか聞いたところ、最も多かったのは「口頭での約束(153人)」、2位は「スマホ・アプリの機能を利用(95人)」でした。
口頭で約束し、ルールの守り方はお子さんに任せている人が多数。アプリやスマホの機能で制限するかどうかは、お子さんの性格や年齢によっても変わってくるかもしれません。
例えばリテラシーが身についていてルールを守るお子さんなら、「子どもを信頼しているので、アプリや本体機能で制限しなくてもいい」と考える親御さんも多いかもしれませんね。
<1位 口頭での約束>
・今のところ口頭での約束。約束が守れなかった場合の罰則を伝えている(30代 女性)
・親子で会議。紙には残していないが、お互い明確に約束する(40代 女性)
・口頭での約束はしていますが、親子仲が悪化するため、強い制限はしていません(50代以上 男性)
親子で話し合ってルールを確認し、口頭で約束しているご家庭が多数。小学校高学年以上であれば、約束を覚えて自制する力もついているでしょう。
また話し合って決めたルールなら、お子さんも「自分で決めた」という気持ちがもてるので、約束を守りたい気持ちが強くなると考えられます。
<2位 スマホ・アプリの機能を利用>
・制限時間を超えたら使えないように設定。アプリをダウンロードする際はパスワードを入れないといけない設定にして、パスワードは教えていません(30代 女性)
・「時間制限のアプリ」と「親の許可がないとアプリをインストールできない設定」を利用(50代以上 男性)
親御さんがお子さんのスマホ利用状況を把握したり、管理・制限したりできるアプリや機能もあります。親の承認がないとアプリをダウンロードできなくする機能もあるので、危険なアプリのインストールを防ぎたい方にもおすすめ。
ただし監視や制限を厳しくしすぎると、お子さんから反発される可能性もあります。アプリの導入や制限の度合いについては、お子さんとの話し合いが必要でしょう。
<3位 約束事を紙に書く>
・紙にルールを書いて、壁に貼っている(30代 女性)
・誓約書を書かせて、約束を守らせる(40代 男性)
悪気がなくても、約束したことを忘れやすいお子さんもいるでしょう。
上記のような場合には、口頭で約束するだけではなく、ルールを紙に書いて残しておくのもおすすめです。見えるところに貼っておくと、目にする機会が増えて「使用時間の上限があるから、時計を気にしよう」と考えるお子さんもいるでしょう。
<4位 気になったら声をかける>
・できるだけ娘と一緒にスマホの危険性について話すようにして、会話で制限をしています(20代 女性)
・課金をしないように常々言っています(50代以上 男性)
スマホを使いすぎていると感じたら、都度声をかけている親御さんも。最初に、長時間使用はしないというルールを設けておけば、声かけが正当性をもちます。
また普段から「スマホは便利だけど危険もある」「なぜ勝手に課金してはいけないのか」といった声かけをしているご家庭もありました。
<5位 スマホを預かる>
・2時間使用したら、私に預ける(20代 男性)
・テスト期間中は、預かっています(30代 女性)
大人でも「デジタルデトックスをしよう」と決意しても、ついつい触ってしまうもの。お子さんも同様でしょう。
スマホを触らないためには、近くに置かないのが効果的です。そのため、使用禁止の時間帯は親が預かるご家庭も多数。「夜自室にスマホを持ち込まないために、リビングで充電する」と決めるのもおすすめです。
スマホ利用の制限を守っているお子さんは93.6%
スマホ利用の制限は「守っている」「まあ守っている」と答えた人が93.6%。「約束を守る素直なお子さんが多い」「ペナルティがあるのでしぶしぶ守っている」など、さまざまな理由が考えられます。
またアプリで管理されている場合には、アプリインストールや使用時間のルールは強制的に適用されます。
制限を守らなかったときのペナルティを決めているご家庭は49.8%
お子さんのスマホ利用に関する制限・ルールを設けている281人に「制限を守らなかったときのペナルティを決めているか」を聞いたところ、「決めている」と「決めていない」がほぼ半々でした。ルールや制限があっても、違反時のペナルティをつけるかどうかはご家庭によりさまざまだとわかりました。
なおペナルティがない理由としては「今のところ守っているから」「アプリなどでルール違反できない仕組みになっているから」などが挙げられました。また「ルールを守れるようになったため、ペナルティをなくした」というご家庭もありました。
お子さんの成長によっても、ルールやペナルティのあり方は変わっていくのでしょう。
制限を守らなかったときのペナルティ1位は「一時的にスマホを没収」
制限を守らなかったときのペナルティのダントツは「一時的にスマホを没収(98人)」でした。お子さんにスマホを与える際、「約束を守らなかったら、スマホを取り上げるからね」と言い聞かせているご家庭が多いのでしょう。
次ぐ2位は「ルールをより厳しくする(14人)」、3位は「お小遣いの減額(9人)」でした。
どのようなペナルティであれ「親子で話し合って決める」「むやみに特例をつくらない」ことが重要です。話し合って決めることでお子さんの納得感が高まりますし、特例をつくらないことで親御さんの本気度が伝わり、ルールが徹底されます。
<1位 一時的にスマホを没収>
・有無を言わさず没収します。没収期間は1日~3日程度です(30代 女性)
・制限を守っていない場合、イエローカード1枚。イエローカード2枚で1週間禁止(40代 男性)
ルール違反したときにスマホを没収するのは、わかりやすいペナルティです。お子さんも「没収されたくないからルールを守ろう」という気持ちになりやすいでしょう。
ただ「没収期間中に塾で外出する予定があり、連絡手段がなくなったら困る」など、一律に適用するのが難しい面もあり、悩ましいですね。
<2位 ルールをより厳しくする>
・使える時間をしばらくの間短くする(30代 男性)
・「同世代と同じように厳しい制限をかけるよ」と脅している(30代 女性)
例えば「ルールを破った翌日は、使用可能時間を短くする」などですね。
お子さんも、使用時間をオーバーしたので翌日の使用時間でバランスをとると、納得しやすいペナルティかもしれません。
<3位 お小遣いの減額>
・ルールを破ったら、お小遣いをあげないと思います(30代 男性)
・Wi-Fiがないところで使用して料金が多かったら、お小遣いからもらっています(40代 女性)
「お小遣いを減らす」は、スマホが友人や家族との連絡手段として生活に溶け込んでおり、取り上げることが難しい場合に検討されるペナルティです。
課金分をお小遣いから差し引くというご家庭も。スマホにいくらかかっているのかという金銭感覚も養われそうなペナルティです。
<4位 スマホを解約>
・小学生なのでスマホは「絶対に必要なもの」ではありません。そのためルールを守れない場合は解約すると最初に言ってあります(30代 女性)
・即解約(40代 男性)
一時的な没収よりも親の本気度が伝わるペナルティですね。
塾通いなどで連絡手段が必要なご家庭の場合、「スマホは解約してキッズケータイに戻す」「廉価なモデルに変える」といったペナルティをつくっていることもあります。
<5位 ゲームを禁止>
・ゲームしてもよい時間を削減していく(40代 女性)
・「守らなかったらゲームはやらせない」が暗黙の了解(40代 女性)
スマホと同じくらいゲームが好きなお子さんも多いでしょう。ルール違反したときに大好きなものを禁止し、「気をつけないと」という気持ちを強める狙いがあると考えられます。
まとめ
お子さんのスマホ利用に際しては、制限やルールを設けているご家庭が多くなりました。
ルールやペナルティを決める際には親子で話し合うのがおすすめ。また親の心構えとして、「子どもだから、覚えるまで何回も言う必要がある」と覚悟しておく必要もあります。お子さんがスマホと上手に付き合えるようになるよう、子どもが親から離れていくまで長い目で見守るという気持ちが大切です。
また、子どもの健康や生活を守るためにルールがあるという基本を忘れないことも重要となります。何のために制限を課しているのかをお子さんに伝えられれば、お子さんの「ルールを守ろう」という気持ちも高まるでしょう。
▽山崎憲治氏の考察
調査によると、多くの保護者が小学生・中学生のスマホ利用に制限をかけていますが、口頭約束など比較的簡易的な方法が主流であり、十分な効果が得られているとは言えません。
主な制限理由は、依存症、出会い系サイトでの危険性、高額課金、アプリトラブル、脳への悪影響、学力低下など、いずれも深刻な問題です。
【適切な利用が鍵】
スマホは、学習ツールや情報収集ツールとして活用できますが、利用方法を誤れば、上記のような問題を引き起こす可能性があります。
【ポイント】
・利用時間やアプリ利用を制限:
集中力が途切れるのを防ぎ、学業への影響を最小限に抑える。
・ネット上の危険性を教える:
個人情報の取り扱い、出会い系サイト、サイバーイジメなど。
・親子でコミュニケーションを取る:
ルールを守らなかった場合のペナルティなどを明確にする。
・自立心を育む:
時間管理、金銭管理、学業管理などを自ら行う。
【まとめ】
スマホの利用にはメリットとデメリットがあります。親子で協力し、適切な利用方法を学び、健全なスマホライフを送りましょう。
※参考資料
・小学生にスマホを持たせるメリット・デメリットを紹介!安全に使う方法も解説
・中学生にスマホは必要?メリット・デメリットと確認すべき注意点を紹介 – LINEMO
・中学生はスマホを持つべき?メリット・デメリットや機種選びのポイントを紹介します- Mysurance
■監修者紹介
山崎憲治
子どもの運動と学習の関係に関する専門家(日本初)2002年活動開始。脳科学研究に合致した、Sパワーキッズプログラム(https://s-powerkids.jp)を考案し、学力不振やADHD発達障害、運動の苦手な子ども達を改善(効果事例多数)。『頭が良くなるスポーツ教室』を北九州市内各地で展開中。最新人気記事『大谷選手の寄贈グローブから考える4 子育て中なら絶対に知っておきたい!凄く心配な話』https://mbp-japan.com/fukuoka/s-powerkids/column/5167728/
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■株式会社R&Gについて
株式会社R&Gは、外国人の生活を来日から就職・その先まで一貫したサポート企業。製造業、物流業、通訳等に特化した人材派遣。一般の派遣会社と違い留学生等の外国人派遣でご案内しております。
※事業内容の詳細はこちら
https://r-andg.jp/business.php
■会社概要
社名 : 株式会社 R&G
所在地 : 〒330-0803 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-51-1 三石ビル4F
代表者 : 吉田 忠義
創業 : 2015年9月
資本金 : 2,000万円
事業内容: 人材派遣業・コンサルティング業
URL : https://r-andg.jp/