「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」は「マリーン」コレクションの技術を象徴する至宝であり、その表情はミステリアスなオーラに包まれています。
傑出した機能と幻想的な面を併せ持つランニング・イクエーション・オブ・タイムは、一般市民の日常生活に欠かせない平均太陽時と、惑星の動きによって不規則に刻まれる真太陽時との差を表示する複雑機構です。このランニング・イクエーション・オブ・タイムとパーペチュアル・カレンダー、トゥールビヨンをダークカラーの文字盤に組み合わせた、プラチナ製の「マリーン」が登場します。貴重な素材であるプラチナは耐久性に優れ、抜群の耐腐食性とタイムレスな輝きが特徴です。
王国海軍時計師、アブラアン-ルイ・ブレゲ
「マリーン」コレクションの起源は、アブラアン-ルイ・ブレゲに授与された栄誉ある称号に由来します。1775年に自身の名を冠した工房を創設したブレゲは、経度委員会のメンバーに任命された翌年の1815年10月27日、ルイ18世から王国海軍時計師を任ぜられます。この称号は、彼が40年以上にわたって成しえた革新的な進歩を称えるものであり、数学者でもあるジョゼフ=フランソワ・マリー神父や、フェルディナント・ベルトゥー、ジャン=アントワーヌ・レピーヌといった著名な時計技師たちのもとで学びながら得た科学的知識を駆使しました。こうして、天測航法や船団の位置を計算するのに不可欠な精密機器であるマリン・クロノメーターを設計することができたのです。
海洋と結びついた豊かな遺産によって誕生した「マリーン」コレクションは、スポーティなシルエットを描くタイムピースです。外観の特徴的なデザインコードは海の世界を明確に想起させ、手彫りギヨシェの「ウェーブ」模様をあしらったセンターディスク、海洋信号旗を模したインデックスや秒針のカウンターウェイト、波型のリューズガード、先端に錨をあしらった針などはそのほんの一部に過ぎません。
ブレゲの卓越した技術を伝えるアンバサダー、「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」
メゾン創設当初から受け継がれる革新の精神が凝縮された、極めて技術的なモデルは、自動巻キャリバー 581 DPEに3つの超複雑機構であるランニング・イクエーション・オブ・タイム、パーペチュアル・カレンダー、トゥールビヨンを搭載しています。
ランニング・イクエーション・オブ・タイム
この卓越した複雑機構によって、日常生活で一般市民が使う時分を表す平均太陽時と、古代から使用されているも不規則な(日によって最大14分の遅れや16分の進みが生じる)真太陽時との差を、イクエーション・タイム・カムの形状をなぞるフィンガーが情報を読み取り、均時差レバーを介して同時に表示することができます。
このモデルでは蓄光のブレゲ針は平均太陽時を示し、ダイヤモンドでポリッシュと装飾が施された、ゴールド仕上げのリングをあしらった針は真太陽時を示します。その2本の分針によって均時差を瞬時に読み取ることができるのです。
パーペチュアル・カレンダー
機械式カレンダーのように機能するこの複雑機構は、錨型のレトログラード針が文字盤上部の1から31まで目盛りが入った円弧状の表示を移動して日付を示し、10時30分位置と1時30分位置に開いた2つの窓で曜日、月、閏年を表示します。これらの情報は、素早く確認できるように黒地に白で表示されています。
トゥールビヨン
アブラアン-ルイ・ブレゲが1801年に特許を取得したこの機構は、当時懐中時計に収められていた機械式ムーブメントの動作に及ぼす重力の悪影響を相殺するために考案されました。チタン製キャリッジとシリコン製ひげゼンマイ付きブレゲ テンプを備え、5時位置に取り付けられています。
ダイヤル上の8時から9時30分位置の間にセットされたブルーのインジケーターでパワーリザーブが確認できます。時計が完全に巻き上がった状態で80時間のパワーリザーブを有しますに。
ケースバックからは、ウェーブ模様のプラチナ製ペリフェラルローターが手作業でエングレービングを施したキャリバー 581 DPEを囲み、1752年に就役した王国海軍の軍艦「ロイヤル・ルイ号」のシルエットが浮かび上がります。また、香箱には羅針盤の装飾が施されています。
ギヨシェ彫りとエングレービングは、卓越した職人たちによって手作業で施される繊細な芸術です。ひとつひとつの模様は忍耐強く、また線は限りなく正確に刻まれ、それぞれのタイムピースに唯一の、まるで生きているかのような個性を吹き込んでいます。これらの作品は、単なるタイムピース以上のものとなっています。時のエッセンスと職人たちの魂が込められたこのタイムピースは、他にはない特別な芸術作品を身につけるという、稀有な贅沢を提供しているのです。
ポエティックな美:夜空の下に広がる大海原
2017年に発表された「マリーン トゥールビヨン エクアシオン マルシャント 5887」は、プラチナまたはローズゴールド製の直径43.9mmのケースに海洋モチーフのダイヤル、2020年には、ローズゴールドの温かみのある光沢とチョコレートカラーの文字盤を組み合わせたモデルが発表されました。
そしてこの秋、ブレゲはシリーズの新作として、コインエッジの装飾をあしらったケースの素材に穏やかな強さを持つプラチナを選びました。グレーの色調を持つこの貴重な金属は、ギヨシェ彫りであしらった「ウェーブ」模様のブラックのダイヤルと組み合わされ、銀色の月の光に静かに照らされた大海原をイメージさせます。
ダイヤル上では、4本の針が明確な役割を果たしています。スーパールミノバ®を塗布した2本のブレゲ針は平均太陽時の時分を、ゴールドのサークルを冠した針は真太陽時を、錨のついた針は日付をそれぞれ表示します。立体的に黒く重ねたゴールド製のアプライドのローマ数字は、サーキュラーサテン仕上げのリングにセットされ、その間には蓄光ドットが散りばめられています。その外に海洋信号旗を模したゴールド製インデックスが配されています。
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